ナマズは食べるとおいしい魚
ナマズは、独特な外見とヌルヌルした肌ざわりからは想像できないほど、食べるとおいしい魚です。下ごしらえをしっかりとすれば臭みも気にならず、新鮮なものであれば刺身などの生食でもおいしくいただけます。
ナマズ料理は、日本各地で郷土料理として親しまれており、焼き物・揚げ物・鍋物などさまざまな調理方法で食べられています。
ナマズ料理の魅力
ナマズは蒲焼きなどの和食からムニエルなどの洋食まで、さまざまなレシピで楽しめます。食べられる部位が多く、頭や骨なども料理に使えるので、食材を余すことなく堪能できます。栄養面ではタンパク質が豊富に含まれており、肉厚な身の割に脂質が少なく低カロリーなのが特徴です。
食べ応えがある上質な白身
ナマズは旨みがたっぷり詰まった上質な白身と、肉厚で食べ応えのあるプリプリとした歯ごたえが特徴です。皮にはナマズ独特の風味や旨みがあり、料理に使用すれば味のよいアクセントとして楽しめます。
ナマズには川魚特有の生臭さがありますが、下処理をしっかりとすれば取り除けます。調理前に切り身に塩を振り、染みでた水気をふき取ると、より臭みが消えておいしく食べられるでしょう。
栄養が豊富
ナマズにはタンパク質やビタミンEなどの栄養が豊富に含まれています。タンパク質は川魚の鯉などと比べると多く、脂質はウナギよりも少ないので、トレーニングやダイエットをする人におすすめです。ビタミンEには血流の流れをよくする効果があるので、肩こりや腰痛の改善を期待できます。
レシピの種類が豊富
ナマズは食用として古くから親しまれてきたので、蒲焼きや天ぷらなどさまざまなレシピで食べられます。見かけによらず味にくせがないため、和風や洋風を問わずいろいろな味付けと相性がよいです。
ナマズは淡泊であっさりとした味なので、濃い目の味が好みな方は下味をしっかり付けましょう。ムニエルなどのシンプルな味付けの料理では、焼く前に塩コショウを振るとおいしく仕上がります。
おすすめのナマズ料理7選
ナマズは蒲焼きなどの人気料理はもちろんのこと、天ぷらやフライなどの揚げ物でもおいしくいただけます。火を通しても固くなりずらく、身を油であげれば味にコクがでるので、加熱料理との相性は抜群です。
ナマズは刺身にしてもおいしいですが、食べるときには注意が必要です。天然のナマズには寄生虫がいる場合があるので、刺身で食べるときは養殖された新鮮なナマズを使用してください。
①ナマズの蒲焼き
ナマズの蒲焼きは、ナマズ料理定番のレシピで、うなぎの蒲焼きよりもあっさりとした味わいが楽しめる一品です。鶏肉のようなプリプリとした食感の身と、パリパリの皮目が甘辛いタレに絡んで、ご飯がよく進みます。
焼き方は皮を下にして網に置き、弱火~中火でゆっくり時間をかけて焼くのがコツです。タレは身の中まで完全に火が通ってから塗ると、臭みが残らずおいしく仕上がります。
②ナマズのムニエル
ナマズのムニエルは、ナマズの身に小麦粉を付けてバターでソテーする料理で、簡単で手軽に作れるので人気です。ナマズの身を衣とバターで包むことで身全体に脂が周り、中はふっくら外はカリッとした食感が楽しめます。
ムニエルを作るときは皮目から先に焼き、染みでた脂を何度もふき取ることで、臭みが減ります。焼き方は弱火で、両面焼き目が付くまでじっくり焼いてください。
③ナマズのフライ
ナマズのフライは、肉厚の身に衣を付けて揚げることでボリューム感が増すので、ガッツリ食べたいときにおすすめの料理です。とんかつソースやタルタルソースが、フワフワの身とサクサクの衣によく絡み、食欲を刺激します。
ナマズのフライは、さまざまアレンジが簡単にできるのも魅力です。フライをチーズやレタスと一緒にパンで挟めば、フィッシュバーガーとしても食べられます。
④ナマズの天ぷら
ナマズの天ぷらは、古くから親しまれているナマズ料理のひとつで、揚げたてを食べることでナマズの旨みをストレートに味わえます。衣を付けて揚げることでこってり感が増し、身のホロホロとした食感や皮のプルプル感が楽しめる人気の一品です。
ナマズの天ぷらは塩・天つゆ・ポン酢などの食べ方のほかに、天ざるや天丼にしてもおいしくいただけます。
⑤ナマズのたたき揚げ
ナマズのたたき揚げは、ナマズの頭や骨をすりつぶしたものを、小麦粉やみそと一緒に練りあわせて、団子状にして揚げる料理です。優しい素朴な味わいが特徴で、骨のシャリシャリ感とドーナツのようなモチモチとした食感が同時に楽しめます。
ナマズのたたき揚げは、可食部が多いナマズならではの料理で、頭から骨まで余すことなくナマズを堪能できます。
⑥ナマズの柳川鍋
ナマズの柳川鍋は、濃い目の割り下とふんわりとした卵がナマズの身とよく絡み、まろやかでほっとする味を楽しめる一品です。鍋の具にゴボウを入れることでナマズの臭みが消え、三つ葉を入れることで味によいアクセントを加えてくれます。
ナマズの柳川鍋は、締めにうどんを入れることで、甘い割り下にナマズの旨みが染みこんだ柳川風うどんとしても食べられます。
⑦ナマズの刺身
ナマズの刺身は、ナマズ本来の味を堪能できる人気の一品で、お酒のあてにも最適です。フグのようなコリコリとした食感が特徴で、かめばかむほど口の中に甘味が広がります。食べ方はネギを入れたポン酢や、酢みそを付けて食べるのがおすすめです。
天然のナマズには寄生虫がいる場合があるので、刺身などで生食するときは養殖された新鮮なナマズを使用してください。
ナマズ料理はどこで食べられるの?
ナマズ料理は、市場で購入したり野生で捕まえたりしたナマズを使えば、自宅でも食べられます。活魚を自宅で調理する場合、泥抜きなどの下ごしらえをする必要があるので注意しましょう。
下ごしらえが面倒な方は、ナマズ料理を提供している専門店で食べるのがおすすめです。専門店では、焼き方にこだわって作られた蒲焼きや、新鮮なナマズを使用した刺身などが味わえます。
養殖や天然のものを自宅で調理して食べる
ナマズ料理は、養殖や天然のナマズが手に入れば自宅でも食べられます。養殖のナマズは流通量が少なくスーパーなどではあまり出回らないため、通販や市場などでの購入がおすすめです。
自分で天然のナマズを捕まえるときは、泥臭さを少しでも減らすために、水質の綺麗な場所で捕まえましょう。天然のナマズに使用した調理器具は、寄生虫の感染リスクに備えて消毒を忘れずに行ってください。
おいしく食べるためには下ごしらえが重要
ナマズをおいしく食べるためには、泥抜きやヌメリ取りなどの下ごしらえが重要です。下ごしらえをしっかり行わないと、ナマズの身に泥臭さや生臭さが残り料理の味にも影響します。
泥臭さを取るには、ナマズを流水にさらしたままエサを与えず、1週間ほど放置して泥を吐かせてください。ヌメリを取るにはナマズの表面にお湯をかけて、固まったヌメリを包丁で削れば簡単に取れます。
ナマズ料理専門店で食べる
ナマズ料理は、ナマズ料理専門店や川魚料理専門店などでも食べられます。国内では埼玉県吉川市や岐阜県海津市が、ナマズ料理が食べられる場所として有名です。
専門店では、焼き方やタレにこだわって作られた蒲焼きや、新鮮なナマズを使用した刺身などが味わえます。自宅では真似できないような、専門店ならではのコース料理も提供しているので、気になる方は足を運んでみてください。
ナマズはさまざまな食べ方ができる!
ナマズは蒲焼き・天ぷら・刺身などさまざまな食べ方でおいしくいただけます。たたき揚げにして食べれば、頭から骨まで丸ごと堪能できるうえに栄養もしっかり取れます。ナマズ料理を自宅で作るときは、下ごしらえや寄生虫対策を万全に行ってからチャレンジするようにしてください。
出典:photoAC