ホウボウとは?
ホウボウはカサゴ目ホウボウ科に属する魚です。青っぽい特徴的な「大きなヒレ」を持つ海水魚で、小さい頃は黒いですが、成魚になるにつれて「赤く」なっていく特徴があります。水深25~615ミリの砂泥地に生息しており、味も美味しく食用魚としても知られています。
ホウボウの名前の由来
ホウボウの名前の由来は諸説ありますが、1つは、海底をはって泳ぐことから「はうさかな」がホウボウに変わっていったという由来です。もう1つは、浮き袋を震わせ鳴く声が「ホウボウ」に聞こえるためという由来もあります。
ホウボウの旬は秋~春
ホウボウの産卵期である3~5月がホウボウの旬になります。産卵期が近いため、秋から春にかけてのホウボウの身には、脂がのっていてもっとも美味しい季節といえるでしょう。
ホウボウの食べ方
ホウボウの主な食べ方は、「刺身」「煮つけ」「焼き魚」などが人気です。今回はその中でも「刺身」についてご紹介します。ホウボウを美味しくいただける料理の1つです。鮮度が良ければ「キモ」や「浮き袋」も食べることができます。他にも、「フライ」「からあげ」「煮つけ」「汁物」などの料理にしても美味しくいただけます。
ホウボウを3枚おろしにするためのさばき方は?
「ホウボウのさばき方」「ホウボウのおろし方」を手順にそって解説していきます。ホウボウを刺身で食べるには、3枚におろす必要があります。手順どうりにおろせば、簡単におろすことができますので参考にしてください。
さばき方の解説は「右利き」の解説になっています。左利きの方は、魚の向きが逆になるの注意してください。
ホウボウのさばき方①:下処理に必要な道具
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魚をさばくことに特化した「出刃包丁」です。普通の包丁と違い、重量が重くなっているため、太い中骨も簡単に切り落とすことができます。包丁の幅も太くなっているため、体重をかけて切ることもできる便利な包丁でしょう。ご自宅で魚をさばく方は、持っていると楽にさばけますが普通の包丁でも大丈夫です。
ホウボウのさばき方②:血抜きなど下処理をしっかりする
魚の下処理は、刺身を美味しく食べるためにはもっとも大切な工程になります。釣り上げた魚の下処理として、生きているうちに「エラ」に傷を付け、水に入れておくことで「血抜き」ができます。
下処理をしておくことで、生臭さを無くし、美味しく食べることができます。買ってきた魚の場合は、血抜きがされていますので、そのまま調理可能で。
ホウボウのさばき方③:全体のうろこを引く
魚のうろこを「包丁」または「うろことり」で引いていきます。うろこは、魚の頭から尾にかけて重なるようについていますので、尾の方から頭に向けて引くようにしましょう。包丁は、頭の方に少し寝かせてあげると引きやすくなります。水道の水をかけながら引くと、うろこが飛び散るのを防ぐことができます。
ホウボウのさばき方④:頭を落とす
頭と一緒に胸ビレ、腹ビレを落としていきます。胸ビレの根元から頭に向かって斜めに包丁を入れ、中骨まで包丁を入れましょう。この時、腹ビレまで一緒に落とします。魚を裏返し、同じように胸ビレの根元から斜めに包丁を入れ、中骨ごと切り落とします。
ホウボウのさばき方⑤:尻から包丁を入れ内臓をとる
魚の肛門から内臓を傷つけないように包丁をあさく入れ、腹を開き内臓をとりだします。お腹の切り方は「皮一枚切る」感覚で、包丁を入れると内臓に傷がつきません。
内臓の取り出し方は、包丁で抑えつけ手前に引くように取り出すと簡単にとることができます。魚のお腹をみると「丸いポッチ」のようなモノが見えますので、そこが肛門です。
ホウボウのさばき方⑥:血合いを水で洗い水気をとる
内臓を取り出しましたら、中骨についている「血合い」に包丁を入れ、うろこも一緒に血合いを水でキレイに洗い流します。この時、歯ブラシで血合いをこすると簡単に落とすことができます。キレイに洗い流しましたら、キッチンペーパーで水気を拭き取っておきましょう。
ホウボウのおろし方は?
下処理、血合いをキレイに洗ったら、いよいよ骨から身を切り離す「おろし」の工程です。あせらずにゆっくり包丁を入れていけば、初心者であってもキレイにおろすことができますので、ゆっくり行ってください。この「おろし」の行程も、出刃包丁を使いおろしていきます。
ホウボウのおろし方①:尾を左にして腹から中骨にそって包丁を入れる
尾を左にして、腹から中骨にそって包丁を入れていきます。肛門のあたりから尾にかけて「小さいヒレ」があるので、ヒレから2ミリほど上に包丁をあさく入れ、皮一枚切るイメージで尾まで切れ目を入れます。
もう一度、同じ所から包丁を入れ、カチッとあたる硬い骨を感じながら真ん中まで包丁を入れましょう。最後に、尾の手前2センチ位に切れ目を入れておきます。
ホウボウのおろし方②:反転させて背から中骨にそって包丁を入れる
魚を反転させ、背ビレの上2ミリ位を尾の方から頭に向かって切り込みを入れていきます。ここでも、皮一枚を切るイメージです。同じ所から包丁をもう一度入れ、中骨を感じながら、中骨にそって真ん中まで包丁を入れていきます。中骨についている身を切り離せば、片身がはがれます。
ホウボウのおろし方③:反対側の身は「背」から包丁を入れる
反対側の身は、先ほどとは逆の「背」から包丁を入れていきます。他のおろし方は同じですが、スタートだけ違っているので気を付けてください。切り方の順番は「腹」「背」「背」「腹」になります。反対側も同じように身を切り離せば、「3枚おろし」の完成です。
3枚にした切り身を刺身にする切り方は?
3枚におろしたホウボウの身を「刺身」にする切り方の解説です。刺身を美味しく食べるには、もうひと手間かける必要があります。少し繊細な工程ですが、美味しく刺身を食べるため、もうひと手間だけ頑張っていきましょう。
刺身にする切り方①:刺身作りに必要な道具
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刺身をキレイに切るには、1度で引き切ることが大切になります。包丁の刃の部分が長い「刺身包丁」があると、簡単に刺身を作ることができます。刺身包丁がない場合は、できるだけ刃の根元から切り込みを入れるといいでしょう。
刺身にする切り方②:腹骨を引き、小骨を骨抜きでとる
内臓を守っている「腹骨」を包丁で引いていきます。腹骨の根元(身の真ん中に近い方)に逆さ包丁で切り込みを入れます。腹骨が少し身からはがれる程度で良いでしょう。
包丁を戻し、腹骨にそって身から切り離し、最後まで切れたら皮ごと切ってしまいます。小骨は、身の真ん中を指でなぞると感じることができます。骨抜きで1つ1つキレイに取り除いていきましょう。
刺身にする切り方③:皮を引く
刺身にするには「皮」を引く必要があります。先ほど3枚におろした半身を、皮が下になるようにまな板の上に置きます。
慣れていない人にオススメの方法は、尾の身の方を持ち、端から2センチ位の部分に皮を切らないように切り込みを入れ、そのまま皮を軽く抑えつけた状態にします。包丁を少し持ち手の方に倒し、掴んだ身の方をゆっくり引っ張ると皮を引くことができます。
皮を引く時のポイントは「包丁を動かさない」
皮を引く時のポイントは、包丁を動かさず、持っている皮の方を左右に動かしながら少しずつ引っ張ることです。力任せに強く引っ張っても、皮に身が残ってしまいます。そうならないためにも、ゆっくり左右に動かしながら引くようにしてください。
刺身にする切り方③:約1センチほどの厚さに切っていく
最後に、約1センチほどの厚さに切っていきましょう。包丁を斜めに入れるようにすると、小さい身でも食べ応えのある大きさに切ることができます。身が熱で柔らかくなっている場合は、冷蔵庫で30分程度冷やしてから切ると身がしまり、切りやすくなります。
刺身の切り方のポイントは「引いて切る」
3枚におろした身を、のこぎりのように「ギコギコ」と切ると、せっかくの身がボロボロになってしまいます。キレイに切るには「1度で引いて切る」ことが大切です。できるだけ長い包丁を使い、1回で引き切れる包丁を使いましょう。
ホウボウをさばいて美味しいお刺身を!
「釣ったばかりの新鮮な魚の刺身」は、釣り人にしか味わうことのできない絶品料理です。ほとんどの魚は、今回ご紹介した「さばき方」と同じ手順で刺身まで作ることができます。この機会に習得しておきましょう。美味しい新鮮な魚で酒の肴を作る。これは、釣り人にしかできない最高の贅沢ではないでしょうか。
出典:ライター撮影