今晩の夕食はアジ!
釣った魚を食べるのも、釣りの楽しみのひとつ。新鮮なだけでなく、苦労して釣ったと思うと、スーパーで買うより何倍もおいしく感じますよね。しかし、たくさん釣れ過ぎた時は、嬉しい反面、どうやって食べよう……と困る場合もあったり。せっかくだったらおいしく調理して、無駄なく食べきりたいところ。そこで今回は、アジ料理の作り方、人気の6種類をご紹介します!いろんなレシピを身につけて、アジ釣りをもっと楽しみましょう!
まずは簡単な下ごしらえを!
様々な料理で大事になってくるのが下ごしらえ。まずはうろことぜいごを取りましょう。頭を残して調理する場合は、エラも取るとよいでしょう。頭ごと食べた時に、食感が良くなります。最後に内臓を抜いて、血を洗い流したら、中の水気をふき取りましょう!この下ごしらえをどれだけ丁寧にできるかで、味わいが変わってきます。硬い骨やうろこが口に当たったり、臭みが出るのを避けて、よりおいしいアジ料理になります。慣れれば手早く、的確にできるようになるので、頑張って挑戦してみましょう!
おすすめ料理①:やっぱりこれ!アジのお刺身!
せっかく新鮮なアジを手に入れたんだから、新鮮なままいただきたい!そんな時にはやっぱりお刺身ですよね。魚の種類に関わらず、お刺身は魚をおいしくいただく人気の方法。アジの調理なら、出刃包丁なしでも大丈夫です。普段使っている包丁で、鮮度が落ちないうちにササっと捌いていきましょう。
材料(2人分)
- アジ……2尾
- みょうが……1個
- 大葉……数枚
- おろししょうが……適量
簡単レシピ
- 下ごしらえをしたアジを3枚におろす。先に包丁を垂直に立て、切る部分に線を入れておくと、スムーズに切れます。切る時は包丁を寝かせて、奥から手前に切っていきましょう。
- 皮を剥ぐ。手で全部剥ごうとするのではなく、途中から包丁を入れるとスムーズに切れます。上下に軽く動かして、おいしい脂が皮に持っていかれないように注意しましょう。
- 裏返し、小骨を取る。指先の感覚で見つけていきます。
- 背に沿って数本の切れ目を入れ、食べやすい大きさになるように、斜めに切っていく。切れ目を入れると、醤油がしみこみやすくなっておいしいです。
- 薬味と一緒に盛り付けて完成!
包丁の管理も大事!
刺身のおいしさは、包丁の切れ味で決まると言っても過言ではありません。専用の包丁を用意する必要はないですが、砥石を使って切れ味を鋭く保っておきましょう。料理がおいしくなるだけでなく、安全でもあります。切れ味が鋭い方が危険なような気がしますが、指を切ってしまった場合、切れ味が鋭い方が素早く治ります。逆に、切れ味が悪い包丁で手を切ると、傷跡から病原菌が入りやすくなってしまいます。研ぐ頻度は使う頻度によって決まり、プロの料理人は毎日研ぐようですが、一般家庭でもひと月に1回は研ぐと良いでしょう。
おすすめ料理②:下ごしらえ簡単、アジの煮付け!
アジを煮付けにすると、栄養が無駄なく摂取できるほか、調理器具も少ないので後片付けが簡単というメリットもあります。皮ごと調理でき、難しい包丁さばきもありません。思わずご飯がすすむおかずの作り方を見ていきましょう!
材料(2人分)
- アジ……2尾
- ごぼう……1/4本
- ショウガ……1片
- その他野菜、茸類など……お好みで
- 【調味料】
- 水……100cc
- 酒……100㏄
- 醤油……大さじ2杯ほど
- 砂糖……大さじ1杯ほど
- みりん……大さじ1杯ほど
- お酢……小さじ1杯ほど
簡単レシピ
- アジと野菜、茸類の下ごしらえをする。
- 鍋に調味料を入れ、ショウガを刻み入れてから中火で加熱する。
- 沸騰したら、アジと水気を切った野菜、茸類を入れる。
- 落し蓋をして、弱火に調節し10分程度煮る。
- 器にアジと付け合わせ、汁を一緒に盛り付けて完成!
汁もおいしく
アジの栄養を余すところなくいただけるのが、この食べ方のいいところ。煮立たせ過ぎて、なべ底に焦げ付いてしまってはもったいないです。焦らず中火でじっくり過熱して、水分が飛び過ぎないように、弱火にしてからの火加減にも注意しましょう。付け合わせも、汁の味に合わせて選ぶといいですね。特にシイタケやダイコンなどは、味が染みやすくおすすめです。
おすすめ料理③:種類いろいろ、アジのたたき!
新鮮なアジのおいしい料理法として、たたきも人気です。10分程度で手軽に作ることができ、おかずにもおつまみにもピッタリ。一緒に混ぜる薬味次第で、様々な種類の味を楽しむことができる奥の深さも兼ね備えています。同じ魚を生でいただく料理ですが、包丁技術が下手でも調理できるぶん、刺身より簡単。主菜にも副菜にもなるおすすめおかずです。
材料(2人分)
- アジ……2尾
- ショウガ……1片
- 大葉……数枚
- 細ネギ……1,2本
- 醤油……小さじ1杯ほど
- その他薬味……適量
簡単レシピ
- 下ごしらえをしたアジを、3枚におろす。皮を剥いだら裏返し、小骨を取る。(アジのお刺身の作り方①~③と同じ工程です)
- 薬味を1~2ミリ程度に細かく刻む。大葉は洗った後、しっかり水気を切っておきます。
- アジを6ミリ程度の細さに切る。向きを変えて再び6ミリ程度の細さで切り、6ミリ角にする。尾の先端は食感が悪いため、1センチほど取り除いた方が良い。
- 包丁を使ってアジと薬味と混ぜ合わせ、軽くたたく。たたきがぬるくならないように、手早く行いましょう!
- お皿に盛り付けて完成!醤油を少しつけていただきましょう。
薬味を選んで一工夫
今回のレシピではショウガ、大葉、細ネギを薬味として使いましたが、他にもミョウガやスダチ等の柑橘類など、様々な薬味でたたきを楽しむことができます。ゴマも風味豊かで人気です。台所にある薬味の種類や、食べる人の好みに合わせて色々な味付けを試してみるのも面白いでしょう。鯵は脂と赤身魚特有の旨味があり、意外な組み合わせがしっくりくるかもしれませんよ。
おすすめ料理④:子供にも大人気のアジフライ!
アジを使ったおかずの定番と言えば、やっぱりアジフライ!サクサクの衣と、身の風味が味わえる大人気おかずです。スーパーのお惣菜コーナーにもよく置いてありますが、やっぱり自分で作って、揚げたてを食べるのが一番おいしい!山盛りの千切りキャベツが似合う、おいしいアジフライを、手早く作っていきましょう。
材料(2人分)
- アジ……2尾
- 塩コショウ……適量
- 小麦粉……大さじ3杯ほど
- 溶き卵……1個
- 水……適量
- パン粉……適量
- 油……適量
- キャベツ……お好みの量
- ソース類……適量
簡単レシピ
- 下ごしらえをしたアジを3枚におろし、小骨を取る。
- 塩コショウをアジにふり、しみこむまで置いておく。
- 小麦粉、溶き卵、水を混ぜ合わせバッター液を作る。
- 3で作ったバッター液にアジをくぐらせ、パン粉をまぶす。
- 170℃~180℃の油できつね色になるまで揚げる。
- 千切りキャベツと一緒に盛り付けて完成!醤油、タルタルソース、ウスターソースなどお好みのソースで食べましょう!
バッター液の濃度が決め手!
バッター液の濃度が低く、ゆるい場合、揚げている途中で衣が剥がれてしまう場合があります。油の中でぐちゃぐちゃになってしまうと大変。水は少なめに、濃厚なバッター液を作ることで、衣がサクサクのおいしいアジフライを作ることができます。また、千切りキャベツに大葉を混ぜ込んだり、他の種類の薬味を入れることでさっぱりした付け合わせになります。アジフライとキャベツ、両方に合うソースを自分で作ってみるのもいいですね。
おすすめ料理⑤:カロリー控えめ、アジのみりん漬け焼き!
甘辛い風味が特徴的なみりん漬け焼き。干す手間がないぶん、手軽な和風おかずです。簡単な作り方で、本格的な味わい。アジの風味も相まって、ご飯が進みます。お好みでゴマをまぶしてもおいしいです。アジの調理法のレパートリーの1つに加えてみましょう。
材料(2人分)
- アジ……2尾
- 塩……適量
- みりん……大さじ2杯ほど
- 醤油……大さじ1/2杯ほど
- ゴマ、白ゴマ……お好みで
簡単レシピ
- 下ごしらえしたアジの頭を落とし、塩を振る。10分ほど置き、出てきた水分をしっかりふき取る。
- バットや保存容器にアジを並べて、みりんと醤油を入れる。
- 途中で数回ひっくり返しながら、3~4時間漬けておく。
- お好みでゴマ、白ゴマをまぶし、焦げないように中火で焼く。ゴマをまぶさない場合は皮に軽く切り込みを入れると綺麗に仕上がる。
- 器に盛り付けて完成!
おすすめ料理⑥:おかずにもおつまみにも、アジの干物!
最後にご紹介するのは、アジの干物の作り方。たくさんとれて、食べきれないアジは、おいしい干物にして保存しましょう。買ってくるのと自分で作るのでは、味わいが全然違います!おかずとしてはもちろん、日本酒や焼酎の肴にも最適。旨味の強い干物は家族にも大人気間違いなしです。
材料(2人分)
- アジ……2尾
- 塩……適量
- 水……適量
簡単レシピ
- アジの腹に切れ込みを入れ、内臓を掻き出す。干物にする場合、ぜいごは取らない方が、食感がパリパリしておいしいです。
- 顎から包丁を入れ、頭を割るように開く。そのまま尾まで大きく開く。
- エラを取り、水で血や内臓を丁寧に洗い流す。
- ボウル等で塩水を作り、アジを漬ける。塩分濃度は10%~15%ほどが良いでしょう。
- 1時間弱漬けこんだら、4~8時間ほど天日干しにする。干す時間は、天候や季節を考慮して決めましょう。カラスやネコに取られないように!
- おいしい干物の完成!そのまま食べてもよし、軽くあぶってもよし。
塩分濃度でおいしさアップ!
商品として売られている干物は、長く保存できるように高い塩分濃度の塩水で漬けられています。しかし、家で作るのなら、保存期間より旨味を重視した作り方ができます。塩分濃度を10%~15%の間で調整し、いろいろな種類の干物を作ってみて、自分なりの最高の干物を見つけてみてください!
いろいろな料理を楽しもう!
以上、いろんな種類のアジ料理の作り方をご紹介してきました。今晩のおかずは決まりましたか?これまでに作ったことのない料理にチャレンジしてみようと思ってくだされば、幸いです。また、こうした料理を見て、やっぱりアジ釣りに行きたい!と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
釣りの醍醐味
釣りの楽しみは、釣り自体だけではなく、関係するさまざまな知識が得られる所にあると思います。釣り場の地形や、天候。魚の生態。人によっては、登山やキャンプの知識。そして、釣った魚の料理!これをきっかけに、いろんな料理を試してみてはいかがでしょうか。