スズキをおいしく食べる
スズキにはさまざまな食べ方があり、調理法を少し変えるだけで和食・洋食と幅広く楽しめるおいしい魚です。スズキは年中水揚げされる魚ですが、季節によって大きさや風味が大きく違ってくるので季節に合った調理をするのがポイントです。
スズキの身はクセが少なく、刺身やカルパッチョなど生で食べることはもちろん、煮物や汁物など加熱調理してもおいしいです。
スズキの下処理
スズキの下処理は実は簡単にできます。スズキを購入したり釣ったりした後、できるだけ早くに下処理を行うことでスズキの鮮度が落ちていくのを遅らせ、おいしいスズキ料理にできたり、保存しやすくなったりします。下処理を行う際は、スズキが持つ鋭いエラブタ、背ビレ、腹ビレなどでけがをしないように注意してください。
スズキのうろこを取る
スズキのうろこをうろこ引きか包丁を使って取っていきます。スズキにビニール袋をかぶせた状態で行うとうろこが飛び散りにくくなるのでおすすめです。尾ビレから頭の方向にうろこ引きを動かしてすみずみまでうろこをきれいに取りましょう。ヒレ周りにはうろこが残りやすいので包丁を使って丁寧に取ります。
スズキの内臓を出す
スズキの内臓を出す時は頭部から腹ビレにかけて切れ目を入れ、反対側も同じようにします。頭部後ろの背骨部分を切り、肛門から頭部にかけて刃先を使って切れ目を入れ腹部を開きます。頭部を持って腹部の方に引き出すと頭と内臓がくっついた状態で一気に取り出せます。
開いた腹部をすばやく水洗いし、残った内臓や血合いを洗い流します。キッチンペーパーで水気を取って下処理は完了です。
スズキのおすすめ料理①:ムニエル
スズキのムニエルはシンプルで簡単に調理でき、クセもないので子供にも大人にも人気のおすすめの食べ方です。スズキが十分に成長していて身が大きいものはふっくらしていてとてもおいしくいただけます。クセのないスズキの淡白な風味が洋食にぴったりです。
マヨネーズやマスタードソースをかけてもよくあうのでソースをいろいろとアレンジしてみるのもおすすめです。
スズキのムニエルの材料
- スズキの切り身……2切れ
- 塩コショウ……少々
- 小麦粉……大さじ1
- バター……大さじ1
- ハーブ……少々
- レモン汁……少々
スズキのムニエルのレシピ
- スズキの切り身に塩コショウ、お好みでハーブをまぶして2~3分置く
- 熱したフライパンにバターを溶かし、小麦粉をまぶしたスズキを皮目から焼く
- スズキの身が白くなってきたら裏返してさらに1~2分焼く
- お皿に盛り付けお好みでレモン汁をかける
スズキのおすすめ料理②:ソテー
スズキのソテーは簡単に調理でき、ソースを変えるだけで和食・洋食とさまざまなアレンジの効く食べ方です。スズキをカリッと焼き上げることで香ばしくなりスズキそのもののおいしさも引き立てられます。ガーリックソースやトマトソースなどいろいろなソースを試して、自分好みの食べ方を見つけてみるのもおすすめです。
スズキのソテーの材料
- スズキの切り身……2切れ
- にんにく……2かけ
- 小麦粉……大さじ1
- オリーブオイル……適量
- 塩コショウ……少々
- ハーブ……お好みで
スズキのソテーのレシピ
- スズキの切り身を半分に切り、全体に塩コショウをすりこんでおく。お好みでハーブをまぶす
- にんにくを薄切りする
- 1のスズキの両面に小麦粉をまぶす
- 熱したフライパンにオリーブオイルを入れ、にんにくを加熱する
- にんにくの香りが出てきたらスズキの皮目を下にしてフライパンに並べ、中火で焼く
- スズキの両面が焼けたらお皿に盛り付ける
スズキのおすすめ料理③:カルパッチョ
スズキのカルパッチョはスズキの刺身を存分に楽しめる人気の食べ方です。4月から8月ころに獲れるスズキは脂がのっていてカルパッチョなど生で食べるのにぴったりの時期といえます。
旬のスズキを存分に楽しめる食べ方なので、シンプルな味付けでいただくのがおすすめです。レモンのさっぱりとした風味もスズキのおいしさを引き立ててくれます。
スズキのカルパッチョの材料
- スズキ(刺身用)……50グラム
- オリーブオイル……大さじ1
- レモン汁……小さじ1
- 塩コショウ……少々
- ミニトマト……お好みで
- 水菜……お好みで
スズキのカルパッチョのレシピ
- スズキを薄く削ぎ切りにする
- スズキをお皿に盛り付け、お好みでミニトマトや水菜をトッピング
- 2の上にオリーブオイル、レモン汁、塩コショウをかけていく
スズキのおすすめ料理④:甘酢あんかけ
スズキの甘酢あんかけは砂糖の甘さと酢の酸味あるあんがバランスよく、魚が苦手な子供でも食べやすい調理法です。野菜多めであんを作れば野菜も食べやすくなるので一品料理でも栄養満点です。
スズキを強めの火でこんがりと焼くのがポイントで、香ばしさを楽しめます。別のアレンジとしてスズキを170度の油で揚げてもスズキがジューシーになりおいしいです。
スズキの甘酢あんかけの材料
- スズキの切り身……2切れ
- ピーマン……1個
- にんじん……2分の1本
- えのき……2分の1袋
- しょうが……1かけ
- 塩コショウ……少々
- 片栗粉……大さじ1
- 酢……大1
- 酒……大1
- 砂糖……大1
- 顆粒だし……小さじ1
- しょうゆ……大さじ1と2分の1
- 水……160cc
- 水溶き片栗粉……大さじ2
- ごま油……少々
スズキの甘酢あんかけのレシピ
- スズキに塩コショウを振り片栗粉をまぶす
- ピーマン、にんじんは細切り、えのきは2分の1に切る
- 熱したフライパンに油を敷き、皮目を下にしてスズキに焼き色を付ける
- スズキの両面に焼き色が付いたらお皿に取り出す
- 2をフライパンに入れてしんなりするまで炒める
- 5に酢、酒、砂糖、顆粒だし、しょうゆ、水を入れて煮立たせる
- 6が煮立ったら水溶き片栗粉を入れる
- とろみがついたら4のスズキの上にあんをかける
スズキのおすすめ料理⑤:アラ汁
スズキのアラ汁はスズキの旨味をふんだんに楽しめる食べ方です。生臭くなってしまいやすいので、生臭さを抑えるひと手間を加えるのがおいしく作るポイントです。アラまで使えれば釣ってきたスズキも丸ごと一匹味わえます。まだ大きく成長していないサイズの小さなスズキでもおいしく調理できるのでおすすめです。
スズキのアラ汁の材料
- スズキのアラ……2~3尾分
- 水……1500cc
- 昆布または昆布だし……適量
- ネギ……お好みで
- しょうゆ……小さじ1
- 塩……小さじ1.5
スズキのアラ汁のレシピ
- スズキのアラを適当な大きさにカットする
- 1のアラに多めに塩を振り、15~30分ほど置く
- 鍋にお湯を沸かし、2のスズキを30秒ほど湯通しする
- スズキをお湯から上げて氷水につける
- 粗熱が取れたらスズキを流水で洗い、ぬめりや血合いを取る
- 鍋に水、5のスズキ、昆布を入れて火にかける
- 沸騰直前で火を弱め、浮いてきたアクを丁寧に取る
- アクが出てこなくなり汁が透き通ったら、最後に塩としょうゆを入れる
- お好みでネギを入れる
スズキのおすすめ料理⑥:煮付け
スズキはクセが少なく身が柔らかいので煮付けにしても固くならずにおいしく食べられます。簡単に調理でき、あまじょっぱい味付けがご飯にもよくあうレシピです。しょうがを使うことで魚の臭みを消し、スズキの旨味を味わえます。煮魚をあまり作ったことがない方でも作りやすいのでぜひ挑戦してみてください。
スズキの煮付けの材料
- スズキの切り身……2切れ
- 砂糖……大さじ1
- しょうゆ……50cc
- みりん……30cc
- 酒……60cc
- 水……100cc
- しょうが……大さじ1
スズキの煮付けのレシピ
- 鍋に砂糖、しょうゆ、みりん。酒、水、しょうがを入れて火にかけ煮立たせる
- 1の鍋にスズキの切り身を入れ、アルミホイルで落し蓋をして煮る
- 煮汁が少なくなってきたらスズキの上に煮汁をかけながら煮る
- 照りが出てきたら火を止め、お皿に盛り付けて煮汁をかける
いろいろなスズキ料理を楽しもう!
スズキはクセが少なく、和食や洋食、刺身や焼き魚などいろいろな食べ方が楽しめる人気の魚です。年中手に入りやすい魚でもあるので、今までに試したことがない方もぜひ挑戦してみてください。
下処理もコツを覚えてしまえば簡単にできますし、おいしい簡単レシピもまだまだたくさんあります。季節に合わせてスズキの食べ方を工夫し、スズキの魅力を楽しみましょう。