アメナマが簡単に釣れる仕掛けやタックル、ポイントをご紹介!
最近、メディアに取り上げられる機会も増えてきた外来魚“アメナマ”。その引きはパワフルで釣りのターゲットにするととても面白い魚です。今回はそんなアメナマの簡単な釣り方やタックル、ポイントをご紹介します!
アメナマとは?
アメナマはアメリカナマズの略称で、別名“チャネルキャットフィッシュ”とも呼ばれます。原産国のアメリカでは食用とされており、日本にも食用とするため1970年代に移植。その繁殖力の強さから爆発的に個体数を増やし、現在では関東を中心に日本各地で見られるようになりました。体は大きく全長1m、10kgを超えることも珍しくありません。
食性について
アメナマはなんでも食べる“雑食性”です。魚類は当然のことながら、エビやカニなどの甲殻類、貝類、昆虫類、藻類といったものを見境なく捕食します。匂いにとても敏感で水中に漂うエサの匂いをいち早く察知できます。また、動くものに対して反応するため、目の前をよぎった物体を口に入れてしまうことも。「オモリだけで食ってきた」なんて話もある程です。
釣れるシーズンと時間帯
釣れるシーズンは5月~10月。特に7、8月が最も狙い目です。他の時期でも釣れますが、水温が下がるにつれて活性も落ちてしまうため、冬場は特に厳しいでしょう。アメナマは日中でも夜間でも釣れる魚です。「短時間で大漁を味わいたい」のであれば、17時~20時がおすすめ。この時間帯は夕まずめと言って、活発にエサを求めます。数釣りをするのであれば最高のタイミングと言えるでしょう。
バス釣りの外道で釣れることも
「バス釣りしてたらアメナマが食ってきた!」なんて話も珍しくありません。それもそのはず、どちらも流れの緩い場所を好むため生息環境が似ています。また、食べているものも共通点が多く「バスの外道」として釣れてしまうのも頷けます。バスが釣れない場合であってもアメナマは簡単に釣れるため、「釣れないときの癒やし」とも呼べる存在。「バス釣りはハードル高くて」という人にもおすすめな魚です。
アメナマの簡単な釣り方は?
アメナマ釣りは誰にでもできるハードルの低い釣りです。しかし、仕掛けが難しくては簡単とは言えません。そこで、簡単に作れてよく釣れる仕掛けと釣り方をご紹介します。
仕掛け①:ぶっこみ釣り
おすすめな仕掛けが「ぶっこみ釣り」。アメナマが最も釣れる仕掛けと言っても過言ではありません。作りもシンプルで、必要なものはハリスとスイベル、オモリとフックのみ。中通しオモリにラインを通し、スイベルの片方の輪に結びます。そして、もう片方にハリスを20~40cm程取ってフックを結びます。
ハリス
14~20ポンドと太いハリスを使います。引きが強いことに加え胸鰭と背鰭に鋭いトゲを持っているため、細いハリスではかすっただけで切れてしまいます。
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オモリ
オモリはぶっこみ釣りになくてはならないもので、10~20号があれば問題ありません。流れの緩やかな湖沼では軽めの10号。河川など流れの速い場所では仕掛けが流されないように重めの15~20号を使います。また、タックルがソフトな場合、オモリによる負荷でロッドが破損してしまわないよう軽めのオモリを使いましょう。
フック
フックは「丸セイゴ」の14~16号を使いましょう。あまり小さいと掛からずすっぽ抜けてしまい、逆に大きすぎると小さいアメナマの口に掛かり難くなってしまいます。針結びに慣れていない場合はカン付き(根元が輪になっているタイプ)のフックが結びやすいです。
釣り方は“投げて待つ”
釣り方はとても簡単で難しいことはありません。ぶっこみ釣りは近場でも十分釣れるため、5~20mの範囲で問題ありません。そしてアタリがあるまで待ちます。近くに投げてアタリがでなければもう少し遠くへ。もし、複数のロッドを出す場合は、近、中、遠と投げ分ければいち早く魚のいる場所がわかります。エサはこまめに確認して常にフックにエサが付いているようにしましょう。
引きは強烈!ファイトは慎重に
アタリがあってもすぐ合わせるのではなく少しラインを張り、手応えがあれば「グンッ」と力強く合わせます。掛かった後も油断はできません。逃げようと力を振り絞っているアメナマに対して、おかまいなしにリールを巻けばラインが切れてしまいます。リールのドラグ(強く引いているときは勝手にラインが出て切れることを防ぐ機能)を使いながらアメナマが走っているときは巻くのをやめ、緩まったら巻く。この繰り返しが重要です。
ぶっこみ釣りに便利なアイテム
ぶっこみ釣りをより快適に、そして釣果UPにもつながるアイテムがあります。
鈴
ロッドの先に着けると魚がかかった振動で鈴が鳴り音でわかります。ぶっこみ釣りでアメナマを狙う場合、待つ時間が長いため目を離していても魚のアタリを知らせてくれる鈴はとても重要。なければ終始ロッドを見ておく必要があり、疲れてしまいます。特に複数のロッドを出しての釣りでは、エサの交換や仕掛けの作り直しなど、目を離す機会も多いため必須と言えるでしょう。
竿立て
堤防や地面に直にロッドを置くと傷がついたり踏んでしまったりと破損の原因になります。また、複数のロッドを立てかけておくことができるので、ぶっこみ釣りでアメナマを数釣りたい時に重宝します。
アメナマ釣りのエサは?
アメナマは雑食性であるため、使うエサもさまざまです。「選択肢が多すぎてどんなエサを使えばいいかわからない」という人もいることでしょう。アメナマの匂いを察知する能力はとても優秀。となると、“臭いのきついもの”が効果を発揮します。アメナマにとって大変魅力的な臭いを放つエサをご紹介します。
エサは青魚が〇
青魚は臭いが強く、臭いに敏感なアメナマを刺激するため、エサとしてうってつけ。特にサンマやイワシ、サバが身もしっかりしていて使いやすいです。これらを短冊切り、面倒であれば1cm幅で輪切りにし、フックにちょん掛けするとよいでしょう。集魚効果が抜群な反面、アメナマ以外(小魚やカニなど)にエサが取られやすいため、こまめにチェックする必要があります。
その他のエサ
イカの切り身もアメナマがよく反応します。短冊切りで使い、比較的安価でエサ持ちに優れるため、エサ取りの多い場所で力を発揮します。
ルアーでも釣れる?
アメナマはルアーで釣ることもできます。バスのルアー釣りをしていて釣れることも珍しくはありません。エサのように臭いで引き寄せることができないため、“玄人向けの釣り”ですが、釣れた時の達成感はひとしおです。
ハードルアー:ミノー
数あるルアーの中でもミノーがおすすめです。細身で魚の口に収まりやすくゆっくり引けるため、速く動くものを捕らえることが苦手なアメナマには有効。またミノーにはフローティング(表層)、サスペンド(中層)、シンキング(底層)とタイプがあり、泳ぐ深さが違います。ポイントが浅ければフローティング、少し水深があるようであればサスペンドもしくはシンキングタイプを使いましょう。
ソフトルアー:ガルプ
ソフトルアーとはいわゆるワームのことです。ハードルアーよりも材質が柔らかく、魚の食い込みも良好。特に「ガルプ」というシリーズのワームは強烈な臭いを放つため集魚効果が高く、アメナマ釣りでは大きな効果を発揮します。
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おすすめタックル:ロッド
アメナマは大きなもので1mを超える巨大魚。大物を狙うのであれば、それなりに強靭なタックルが必要になります。しかしながら、ただ強ければいいというわけでもありません。「重すぎて疲れる」、「硬すぎて投げにくい」といったロッドではストレスも溜まりますし、楽しく釣ることができません。そこで、アメナマと力比べしても負けることなく、扱いやすいロッドをご紹介します。
バスロッドが使いやすい
アメナマ釣りにはバスロッドがおすすめです。強い引きにも耐えられるようパワーはM~H。それほど遠投する必要はないので長さは6~7フィートが扱いやすいでしょう。
ベイトロッド
スピニングロッド
おすすめタックル:リール
リールはバス用のものが扱いやすく品ぞろえも豊富です。使うラインが太いので糸巻き量の多いものを選びましょう。また、アメナマはフックにかかった瞬間走ることも珍しくありません。ドラグ性能が不十分だとちゃんとラインが出て行かず、最悪の場合タックルが水中に引き込まれてしまう、なんてことも。そのためドラグがしっかり利くリールがよいでしょう。
ベイトリール
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スピニングリール
アメナマが生息する場所
繁殖力の強さから生息域を着実に広げているアメナマですが、湖や川であればどこでもよいわけではありません。生息数の少ない場所で釣りをしていては、最初の一匹までの道のりが遠くなってしまいます。そこで、より実績のある場所を関東と関西に分けて紹介します。
場所①:霞ケ浦
関東のアメナマ釣りで最も有名と言っても過言ではないのが「霞ケ浦」。ここは、アメナマが繁殖に繁殖を重ね、数は想像もつきません。その証拠にどこでロッドを出してもアメナマが掛かってきます。関東で初めてアメナマを狙う人にはおすすめです。
場所②:瀬田川
関西で狙うなら「瀬田川」がよいでしょう。特に下流域では繁殖しているとされ、アメナマの釣果情報は増え続けています。流れの速い瀬は避け、緩やかな場所を狙います。
釣りやすいポイント
「どこでも釣れる」ことで有名なアメナマですが、いざポイントを決めるうえで目安はほしいもの。そこで、アメナマがより好むポイントをご紹介します。
ポイント①:漁港
“漁港”はアメナマ釣りで外せないポイント。漁港内はエサとなる小魚やエビが豊富で藻類も生えている場所が多いです。また、流れはなくアメナマが好む環境がすべてそろっていると言えるでしょう。釣りをする際に漁師の方を見かけたら一声かけてから釣りをするようにしましょう。
ポイント②:水門周辺
水門周辺は地形の変化が多い傾向にあります。水門からの流入によるえぐれ、土砂の堆積などによって凹凸ができ、そのような場所にはエサが溜まります。さらに、水門から定期的に小魚やエビ、カエルや昆虫といったものが流れて来るため、格好のエサ場となります。
ポイント③淵
河川でアメナマを狙う場合は「淵」を攻めることをおすすめします。河川では常に流れがあるため、流れの速い瀬に比べ緩やかな淵は待機したり休憩の場として最適なポイント。また、仕掛けが流されることがないので釣りもしやすいです。
まとめ
だれでも簡単に始めることができるアメナマ釣り。高価なタックルや難しい仕掛けは必要なく、釣り方もいたって簡単です。休日の空いた時間に水辺に立ち、そのパワフルな引きを味わってみてはいかがでしょうか。