釣りをする上でドラグの必要性とは?
釣りをするためにはロッドとリール、ラインや仕掛けなどが必要となります。これらをタックルと呼び、基本的にはこのタックルを狙う魚種や行う釣りに合わせて用意します。ロッドやライン、仕掛けについてもいろいろなものがありますが、特にルアーフィッシングをする際にはこれらをきちんと調整することで魚が掛かった時に負担を軽減し、主導権を握ることが可能となってきます。
ドラグを調整する理由は?
ここの部分を調整する一番の理由は、魚が掛かった際のロッドやラインへの負担を軽減することが目的として挙げられます。ターゲットとのやり取りではここの調整がとても重要となり、締めすぎているとラインが切れてしまうことや最悪の場合、ロッドが折れるなどの事態も招きかねません。また、強引に力で釣り上げるよりもある程度魚を泳がせて上手く寄せてくるテクニックなどもドラグの性能でやりやすさが変わってきます。
リールの重要な役割
リールの役割はラインを巻き取ることや、キャストする時のラインの放出を均等にし飛距離を伸ばすなどがありますが、最も重要なのがライン放出を制御する機能となります。この調整を行わなければ高性能のリールを使っても、その性能を十分に引き出せているとはいえません。これらの調整方法を知ることが釣りの上達への第一歩となり、さらに釣りを楽しむ上で大切なこととなります。
高性能なリールほどドラグ性能が高い
これらの意味についてわかってくると、性能に関しても理解が深まります。高性能なものほどこれらの性能も高いものが多く、釣り人の細かな調整にも対応してくれます。また、掛かった際のやり取りも性能が高いものの方がラインブレイクや魚をバラすことも激減します。釣りの上手い人はそれらの重要性をきちんと理解し、釣法や狙う魚種に合わせて対応しています。
ドラグを調整する意味
ドラグを調整する意味はリールを使う上で重要です。ストレートに言えばここをきちんと調整しなければどんなリールを使っても性能を十分に活かしきれていません。つまり、高価なリールを使っても安価なリールを使っても極論は同じになってしまうといえます。巻き心地や軽さ、剛性なども値段によって変わりますが、それだけ調整する必要性は高いということです。
ドラグ調整しなければリールの性能は引き出せない
せっかくの高価なリールでも、これらの調整をしなければその性能を十分に発揮することは難しいといえます。逆に言えば高価なものほどこれらの部分の調整も細かく行えて、魚が掛かった際のライン放出もスムーズとなります。性能の良いリールでは魚が予測不能な動きをしてもきちんと対応でき、やり取りが可能となり主導権を常に釣り人が握ることも可能です。
ドラグを調整をするときの使い方
ドラグを回す向きで操作する
実際にドラグを調整する時の使い方をご紹介して参ります。一般的に釣りのリールとしてイメージしやすいスピニングリールとパワーがあり色々なテクニックも使えるベイトリールがあります。それぞれで調整する場所や向きが異なるため、これらのリールの調整方法をそれぞれに分けてご紹介して参ります。
スピニングリールの調整方法
スピニングリールの場合、リールのスプール部分の上についているツマミをねじることでライン放出調整が可能となります。このねじる向きで緩めることや締めることができます。時計回りの向きに回すと締まり、反時計回りの向きに回すと緩めることができます。実際に魚が掛かった時にも瞬時に調整が必要な場合もあるため覚えておくと落ち着いて対応することができます。
ベイトリールの調整方法
ベイトリールの場合、スプールの横に付いているスタードラグと呼ばれるツマミを手前の向きに回すと緩めることができ、奥の向きに回すことで締めていくことが可能となっています。ただし、ベイトリールはあまり緩め過ぎるとバックラッシュといってラインが絡まってしまう現象が起こりやすくなるため、ルアーによっても調整を合わせる必要性があります。
基本的には緩める
これらを調整する際にどれぐらいの目安が正しいか悩まれる方も多いのではないでしょうか。基本的には緩めることで魚との駆け引きが行いやすくなります。しかし、あまり緩めすぎるとラインを出されてしまいラインブレイクなどに繋がってしまいます。では、どれぐらいの調整が望ましいでしょうか。目安をご紹介していきます。
どれぐらい緩めると良いか?
では実際に数字としてはどれぐらいまで緩めると適切な調整段階と言えるでしょうか。具体的な目安の数値としては使用しているライン強度の3割から4割程度が望ましいといわれています。つまり、ライン強度が1㎏の場合は設定する放出強度は0.3Kgから0.4Kgが適正となります。また、感覚的な面では手である程度力を入れて引っ張った際に少しずつラインが出る程度の強度などが目安となります。
目安は狙う魚種で変わる
調整基準は扱う糸の強度の3割から4割程度とご紹介しましたが、狙う魚種でも調整は変わってきます。青物などの掛かってからよく走る魚種などではやや強く締めて対応する必要があります。逆にイカなどでは身切れなどもあるためドラグは緩めに設定する釣り人もいます。また対象にマッチさせるルアーによってもこれらの調整を行うことが釣果に繋がるともいえます。
釣りを行う環境でも目安が変わる
魚種や扱うルアー以外にも注目すべきポイントがあります。釣りを行う環境にも合わせた調整を行う必要があります。磯場などでは岩などにラインが擦れて切れてしまうことも珍しくありません。そういった環境ではあまり魚を走らせないためにも、ドラグをある程度締めて対応する必要も出てきます。
エギングなどではイカのベイトルアーとなるエギをしゃくる釣法が有名ですが、この際のドラグ調整はエギをしゃくった際に「キンキンッ」と、少しラインが出る程度が基本と言われています。また他の魚と違い、あまり強引に引いてしまうとイカは身がちぎれてしまうこともあります。イカの身切れを防ぐためにも、ある程度調整を緩めておくことでターゲットをバラす危険を軽減できてきます。
ドラグの使い方で釣果に差がつく
リールの性能を生かす
スピニングリールにせよ、ベイトリールにせよきちんとした調整はリールの性能を十分に発揮する上で重要なものとなってきます。ドラグ調整が上手くいかないと極論はどんなリールもあまり大差がなくなってしまいます。逆に言えば、これらの調整が上手く出来ているとその性能をしっかりと引き出すことができます。結果的に、実際に魚を掛けた際もスムーズなやり取りが可能となってきます。
熟練者ほど調整が上手い
釣りの熟練者ほど狙うターゲットや方法、環境に合わせて上手く対応させている方が多いです。事前の調整も基本を押さえつつ、その時に合わせた調整が釣果を左右するといっても良いでしょう。ここの部分の性能を十分に引き出すことも上級者への一歩であり、釣りを楽しむ上でも欠かせない点になってきます。
事前の調整以外にもその場での調整も大事!
また、事前の調整以外にも魚を掛けた際に瞬時に状況を判断し調整することも場合によっては必要になってきます。この時に気を付けなければならないのが、ライン放出を抑えるためにドラグを急に締めてしまうことです。あまり魚を走らせないことも環境やその時の状況によって必要ですが、急にきつく締め過ぎてしまうとラインブレイクの可能性が高まってしまうため注意が必要です。
正しいドラグの使い方で釣りを楽しもう!
調整方法自体はそれほど難しいものではありません。しかし、狙う魚種や環境に合わせた調整はある程度経験が必要になっています。初心者の方は基本の調整をまず徹底してそこからご自身の釣りに合わせた調整などを探っていくことも釣りの醍醐味のひとつではないでしょうか。状況などに合わせて調整できるようになれば、今よりもさらに釣りが楽しくなるでしょう。