ダウンショットリグの問題点
ダウンショットリグの問題点は、切り替えに時間がかかることと、結び方が面倒な点にあります。ルアーからの切り替えは、結び直して準備しなければならないので悩まれている方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、簡単な結束方法と素早く切り替える方法をご紹介していきます。
ダウンショットリグの結び方「パロマー・ノット」の特徴
バス釣りで、テトラや岩場などに隠れている魚を狙う際に役立つダウンショットリグの簡単な結び方「パロマー・ノット」をご紹介します。パロマー・ノットは、簡単で強く、早く結べることが特徴のノットです。初心者でも簡単にできるオススメの結び方です。
パロマー・ノットの結び方解説
パロマー・ノットの結び方を画像と合わせて解説していきます。画像は、目線に合わせて撮影していますので同じ方向、同じ手順で糸を通すと失敗しません。使用する針は「オフセットフック」です。画像では、見えやすいようにPEラインを使用しています。それでは、順を追って一緒に行ってみましょう。
「パロマー・ノット」の結び方①:針側から糸を通す
画像のように糸を針先側からアイに通します。糸を長めに通したら折り返し、またアイに通してください。画像の青い矢印部分の糸が、針からシンカーまでの長さになります。完成後に糸の長さを調整できるように約20センチほどとっておきましょう。
「パロマー・ノット」の結び方②:輪を作る
通した糸の両端を持ち、輪を作っていきます。画像の矢印の方向に手を近づけることで簡単に輪を作ることができます。画像のように、針の向きが逆になる様に手を近づけて輪を作るようにしましょう。ポイントは、「手を近づけて輪を作る」です。
「パロマー・ノット」の結び方③:作った輪に糸を通す
輪ができましたら、左側の糸を輪に1回くぐらせ、シンプルな結び目を作ります。画像ですと左側の糸が右側の糸の下になっていますので、左の糸を輪の上からくぐらせるように通します。最後まで絞め込まず、画像のように輪を作っておいてください。
「パロマー・ノット」の結び方④:針先から輪に通す
糸をくぐらせ結び目ができましたら、左の糸の輪の中に針先から針を通していきます。オフセットフックの根元まで輪を通してください。注意してほしいのが「針の方向」です。針先から輪に通すようにするとねじれることがなく綺麗に結ぶことができます。
「パロマー・ノット」の結び方⑤:左右に引き絞め込む
画像のように糸をオフセットフックの根元まで通したら、針と糸を持ち左右に引き絞め込んでいきます。結び目になる部分を唾で湿らして、ゆっくり絞め込んでいきましょう。結び目がアイの端に来るように調整しながら結んでみてください。
「パロマー・ノット」の結び方⑥:穴に糸を通す
締め込みが完了しましたら、リール側の本線ではなく、シンカーが付く方の糸をアイに通していきます。ポイントは、画像のように「上から下に通す」ことです。上から下に通すことで、ダウンショットリグの形になります。
「パロマー・ノット」の結び方⑦:シンカーを付け完成
糸を上から下に通しましたら、通した糸にシンカーを付ければパロマー・ノットの「ダウンショットリグ」の完成です。ここで使用したシンカーは、糸を挟むタイプのダウンショット用のシンカーを使用しました。他にも「ガン玉」や「ナス重り」でも代用できます。
ダウンショットリグの結び方「常吉リグ」の特徴
続いてご紹介する「常吉リグ」の特徴は、糸に対して針が垂直になることで根がかりを回避することができます。先ほどご紹介した「パロマー・ノット」よりも強度は少しだけ落ちてしまいますが、バス釣りをしていて根がかりが多発する場合は、こちらの「常吉リグ」を使用してみてください。
常吉リグの結び方解説
常吉リグの結び方を詳しく解説していきます。先ほどと同じように、画像と同じ方向で行っていただくと失敗しません。使用する針は「オフセットフック」を使用しています。ラインは見えやすいい様にPEラインを使用しています。それでは、一緒に行ってみましょう。
「常吉リグ」の結び方①:針先ではなく後ろから糸を通す
常吉リグの場合は、針側ではなく、画像の方向からアイに糸を通しましょう。慣れていないと間違いやすいポイントですので注意してください。常吉リグは、左側の糸の長さが針からシンカーまでの長さになります。約20センチ位と長めに通しておきましょう。
「常吉リグ」の結び方②:輪を作る
先ほどのパロマー・ノットの要領で、手を近づけ輪を作っていきます。作り方は、①の画像のように手を近づけ輪を作り、②の画像のように糸を右手で掴んだら、③の画像のように本線の上に糸を乗せるような形で輪を作ってみましょう。
「常吉リグ」の結び方③:本線に糸を5回巻きつける
本線に糸を5回ほど巻き付けていきます。先ほどの③の画像の本線上にできている輪を本線に巻き付けます。糸がたるんでしまうと巻き付けづらいので、両手で糸を持ち、ある程度テンションをかけながら巻き付けましょう。
「常吉リグ」の結び方④:針先からできた輪に通す
糸を本線に5回巻き付けると、真ん中に輪が2つできます。上の方にできた小さい輪にに針先からオフセットフックを1回くぐらせます。「常吉リグ」の結び方③の画像に矢印で示した輪がその輪になります。ポイントは、「針先の方向から」になりますので注意してください。
「常吉リグ」の結び方⑤:アイの下を狙い絞め込む
オフセットフックをくぐらせましたら、アイの下を狙って糸を絞め込んでいきます。このポイントが「常吉リグ」の一番のポイントになります。アイの下でなければ、常吉リグの特徴を活かすことができませんので注意してください。
「常吉リグ」の結び方⑥:シンカーを付け完成
最後にシンカーを付ければ完成です。画像のように常吉リグの特徴の「糸と針が水平」になっていれば成功です。もしも、斜めになっている場合は、絞め込む際にアイの下に結び目がきていないか、糸がよれているかもしれません。何度も練習すれば簡単にできる作り方ですのでチャレンジしてみてください。
「マス針」のダウンショットリグの結び方解説
バス釣りでも多く使われることのある「マス針」でのダウンショットリグの結び方をご紹介します。マス針にもアイあり、無しがありますが、ご紹介する結び方はどちらも可能です。画像のマス針はアイが無いものになりますが手順は同じです。それでは、一緒にやってみましょう。
マス針のダウンショットリグの結び方①:針に糸を添わせる
マス針に糸を画像のように添わせます。アイがある場合は、アイに糸を通して画像のように添わせてください。違いはここだけになります。マス針の下方向の糸がシンカー側になりますので少し長め約30センチほどとっておきましょう。
マス針のダウンショットリグの結び方②:輪を作り上からかさねる
針の下に長めに出した糸で輪を作り、画像のように針の上に置くようにのせます。画像の矢印部分の糸の長さが約20センチになる様にセットしてください。この部分の糸の長さがシンカーの付く糸の長さになります。短すぎると針とシンカーの距離が近くなるので注意しましょう。
マス針のダウンショットリグの結び方③:5回ほど巻き付ける
セットできましたら、画像のように交差している部分を右手で抑え、添わせている糸と針も一緒に5回ほど巻き付け固定していきます。巻き付けるポイントは、1回巻き付けるごとに右手の親指で巻き付けた糸を挟み、固定すると糸がバラけることがなく巻き付けやすくなります。
【重要】強度を上げるために綺麗に巻く
この「巻き付け」をできるだけ隙間なくすることで、結束強度を高めることができます。できるだけ綺麗に、隙間なく巻き付けてください。
マス針のダウンショットリグの結び方④:輪に糸を通す
5回巻き付けが終わりましたら、画像のように輪の中に結んだ方の糸を通していきます。先ほど針に対して巻き付けた方向は「上から」巻き付けていきましたので、輪の中にも上から糸をくぐらせてください。くぐらせたら、右手で糸を持ち固定します。
マス針のダウンショットリグの結び方⑤:本線の方を絞め込む
輪にくぐらせたら、リール側の本線の糸からゆっくり絞め込んでいきます。この時、右手で固定している糸を離さないように気を付けてください。ある程度まで絞めていくと、絞まりずらくなるポイントがあります。ここで無理に絞め込む必要はありません。そのポイントまでゆっくり絞めましょう。
マス針のダウンショットリグの結び方⑥:シンカー側を絞める
絞めずらいポイントまできたら、今度はシンカー側の糸を絞めていきます。ことらの糸も無理に絞め込まないように注意してください。絞めずらいポイントまできたら、本線側を絞め、次にシンカー側を絞めるように交互に強く絞め込んでいきます。
マス針のダウンショットリグの結び方⑦:シンカーを付けて完成
締め込みが完了しましたら、シンカーを付けて完成です。フィールドによってシンカー側の糸の長さを調節して釣行することができます。バス釣りだけでなく、メバルなどの海の魚にも使えるダウンショットリグの釣り方ですので、ぜひ覚えておきましょう。
ダウンショットリグの針を簡単に付け替える方法
ルアーでバス釣りをしていて、すぐにでもダウンショットリグに切り替えたい時などに便利な方法がスナップを使ったダウンショットリグです。作り方は簡単で、今までの作り方を応用するだけでできます。スピーディーな切り替えが可能になりますので、ぜひ合わせて習得してみてください。
スナップを使った作り方①:仕掛けを作っておく
事前に画像の様なダウンショットの仕掛けを作っておきます。オフセットフックに糸を結んでシンカーやガン玉を付けておくだけです。結び方は、どんなノットでも構いません。この状態の仕掛けをいくつか作っておき、タックルボックスに入れておくと便利です。
スナップを使った作り方②:本線にスナップを付ける
バス釣りでスナップを付け、ルアーを使用することがよくあると思いますが、スナップがついている場合はそのまま使うことができます。もしも、ラインをルアーに直結している場合は、スナップを付けましょう。仕掛けの準備はこれだけで完了です。
スナップを使った作り方③:アイにスナップをかけて完成
最後に、事前に準備していたダウンショットの仕掛けを付ければ完成です。つけ方は、オフセットフックのアイの部分にスナップを引っ掛けるだけなので簡単でスピーディーに付け替えることができます。
この方法ですと、付け替える手間をはぶくことができ、仕掛けを作る時間もなく切り替えが可能です。ぜひ参考にしてみて下さい。
仕掛けを使い分け快適な釣りを
今回は、バス釣りでよく使うことのあるダウンショットの結び方をご紹介しました。
パロマー・ノットの特徴である強さ、常吉リグの特徴である根がかりの回避、スナップを使ったダウンショットの特徴であるスピーディーな付け替えなど、それぞれの特徴を使い分ければ、より快適な釣りを楽しむことができます。ぜひ参考にしてみて下さい。
出典:ライター撮影