釣り用ナイフ(フィッシングナイフ)
釣り用ナイフ(フィッシングナイフ)は、釣り場で使うナイフで釣った魚を締めたり、下処理するために使います。切れ味がよく、携帯性に優れ、サビにくいナイフを選びましょう。いろいろなタイプのナイフがあり、刃の材質によって切れ味やサビに強いなど違いがあります。釣り用ナイフの選び方と人気おすすめを紹介します。
釣った魚を締める
釣り用ナイフは魚を締めるために使います。釣った魚を新鮮な状態で持ち帰り、おいしく食べるために魚を締めます。締める方法は、エラから刃を入れ背骨にある太い血管と神経をナイフで切ることで魚を即死させ、尾の付け根をナイフで深く切り血を抜くことで、臭みがなくなります。締めていない魚と比較して、おいしさが違います。
下処理まですると完璧
締めた魚のうろこを取り、腹をナイフで切ってエラと内臓を取り出す下処理まですると、おいしい魚を食べれます。家では3枚におろして刺身にするだけになり、ゴミも少なくなります。魚の寄生虫などは身の部分でなく、腸などの内臓に寄生することが多く、魚が死ぬと身の部分に移動します。すぐに内臓を取り除くことで、食中毒や寄生虫の対策になります。
釣り用ナイフの選び方
釣り用ナイフは安いものから高級品まで値段の幅が広く、選び方が難しいです。使用頻度や釣る魚の大きさを考えて、予算とナイフの大きさを選びます。使用頻度が少ないと予算を抑えて安いナイフで、青物などの大物は刃渡りが長い大きなナイフがよいです。海で使うことが多く、サビにくく切れ味のよいナイフが最強です。
釣り用ナイフの3つのタイプ
ナイフには3つのタイプがあります。一般的なナイフでバランスのよい、折りたたみできるフォールディングナイフ。手軽に使えて、携帯性がよいカッターのようなスライドナイフ。大型の魚を簡単に締めれる最強の強度がある出刃包丁のようなシースナイフの3つに分類されます。タイプ別の特徴を比較して選び方の参考にしましょう。
釣り用ナイフのタイプ
- フォールディングナイフ
- スライドナイフ
- シースナイフ
釣り用ナイフ人気おすすめ10選(タイプ別)
釣り用ナイフの人気おすすめをタイプ別に紹介します。フォールディングナイフ・スライドナイフ・シースナイフ、3つのタイプの特徴を確認して、釣りのスタイルに最適な釣り用ナイフを選びましょう。
フォールディングナイフ3選
折りたたみナイフのフォールディングナイフは、折りたたむことで半分ぐらいの長さになり携帯性に優れます。刃の部分が完全に隠れ、持ち運ぶときの安全性が高い特徴があります。刃とハンドルが1点で固定される構造のため強度が低いことが欠点です。小型~中型、40cmぐらいまでの魚に対応するナイフです。
①ベルモント MP-177フィッシングフォールディングナイフ[SV]
刃渡りが9cmあり、根元の半分が波刃(セレーションブレード)で魚の腹を切るのに便利です。刃の厚みは3㎜でステンレス製でサビに強く、ハンドル部はステンレスとアルミニウムで強度と軽量化を両立させて、カラビナ付きで携帯性に優れています。「ベルモント」は新潟県の釣具用品及びアウトドア用品の製造販売するブランドです。
②ダイワ フィッシュナイフ 2型
釣り用品の人気ブランド、「ダイワ」のナイフで刃渡りは84mm、サビに強く切れ味長持ちのステンレス製で安全な両開き収納方式。バタフライナイフのような構造で、2つのリベットでハンドルを固定しているから、折りたたみナイフと比較すると強度があり、コンパクトです。刃の背にはギザギザがあり、うろこ取りに使えます。
③ラインシステム TAG'S タフ&シャープナイフ
釣り糸(フィッシングライン)のブランド、「ラインシステム」のステンレス製で刃渡りが85mmの折りたたみナイフです。ハンドル部の独特な形状で軽量化されデザイン性に優れ、フックが付いてベルト通しなどにワンタッチで装着できます。カラーがレッド・ブルー・ブラックの3種類ありファッション性が高いです。
スライドナイフ3選
スライドナイフは、カッターのように刃をスライドさせます。簡単に刃を出せる構造でコンパクトで使いやすいことが特徴です。強度があまり高くなく、30cmぐらいまでの小型の魚に適しています。防波堤からの海釣りで運よく青物など大物が釣れたときにタックスケースに1本あると便利です。
①シマノ スライドナイフ
釣り用品の総合ブランド「シマノ」のスクリュー固定式のスライドナイフ。刃はステンレス製で70mm、使いやすいグリップ形状です。スクリューを外して刃とハンドル部が分解できるので、メンテナンス性がよい特徴があります。カラーがサンイエロー・ブラック・シーグリーンの3色あり、使いやすいグリップ形状です。
②ダイワ フィールドポケット
「ダイワ」ブランドのコンパクトなナイフ。サビに強いステンレス製で刃渡り70mm、ネジ式でしっかり固定できます。ハンドル部はシンプルな形状で長さが10cmと携帯性に優れ、色がネイビーとグレーの2色です。手ごろな価格ですが、刃にmade in Japanの刻印があり、切れ味や耐久性に期待が持てます。
③ダイワ フィールドナイフ
ダイワ(Daiwa) フィッシング ナイフ フィールドナイフ SL-78
参考価格: 1,638円
「ダイワ」の刃渡り78mmのステンレス製ナイフ。ハンドル開閉ストッパーで確実に刃をロックできる構造が特徴です。刃を完全に出すか、収納するかの2箇所だけで固定するから安全性が最強、携帯するときの事故を防ぎます。ハンドル部は大きくて握りやすく、カラーはブルーとブラックがあります。
シースナイフ4選
青物など大型の魚を締めるには、シースナイフがおすすめです。シース(鞘)に刃を収納するタイプのナイフで、刃とハンドル部が一体構造になり高い強度と使いやすさが特徴。本格的なナイフで刃渡りの長さや材質などの種類が豊富です。
①ベルモント フィッシング出刃105mm
刃の材質はSUS420J2ステンレス鋼で刃渡り105mm、ハンドル部はスベリ止め加工されたABS樹脂製でシース(鞘)はビニール製です。手ごろな価格が魅力な最初の1本に最適な入門のシースナイフ。刃が長く大物の魚もエラから太い背骨を簡単に切れます。
②シマノ シース小出刃
刃の材質はサビに強いフッ素加工済ステンレス製で刃渡り85mm、3mmの厚さがあります。簡単に装着できる樹脂製のシース(鞘)は耐久性・安全性が高く、水抜き穴がありSHIMANOのロゴ付きでデザインがよいです。ハンドル部は握りやすい形状で、カラーはブラックとブルーがあります。
③ダイワ キャップデバ85
ダイワ(Daiwa) フィッシング ナイフ キャップデバ 85 ブラック 04910215
参考価格: 1,620円
ステンレス鋼の刃渡り82mmの本格出刃。ハンドルの一部がブレートカバーになる特殊な形状です。シースナイフのシース(鞘)を海に落としたりして紛失する欠点がなく、安全に持ち運べる特徴があります。釣り具ブランドの「ダイワ」の釣り場での使用をよく考えられたアイディア商品です。
④ジーサカイ ニューサビナイフ3
G.SAKAI NEW SABI NAIFE3 G.サカイ ニューサビナイフ3 サバキ4.5寸ブラックハンドル【リニューアルバージョン】
参考価格: 8,600円
刃物で有名なブランド「ジーサカイ」のサビナイフシリーズ。サビにとても強いH-1鋼で刃渡り131mm、大きなナイフで大型の魚を確実に締めれます。シース(鞘)はグラスファイバー製で耐久性が高く、清潔で安全に持ち運びできます。高級な釣り用ナイフですが、家庭の出刃包丁としても使用可能です。
釣り用ナイフの材質の選び方
刃物の材質は、サビやすいが切れ味がよく、簡単に研げる「鋼(ハガネ)・炭素鋼・カーボンスチール」とサビに強い「ステンレス」に2つに大きく分類されます。釣り用ナイフは海釣りで使用することを考えてステンレス製の刃が多いです。ステンレスはいろいろな種類があり、切れ味がよいものもあります。材質の選び方はステンレス製なら問題ありません。
サビない材質
サビに強い材質は「H-1鋼」や「N680」です。非常にサビにくく、特殊なステンレスで高級なナイフで使用されます。ステンレスにフッ素加工をしてサビ対策をしているナイフもあります。ステンレスは鋼(ハガネ)と比較すると切れ味がよくないことが欠点でしたが、最近はステンレスでも切れ味がよい特徴のある材質もあります。
最強の切れ味
ナイフの材質の中で、鋼(ハガネ)が最強の切れ味です。サビやすいことから海で使う釣り用ナイフに使われません。サビに強いステンレス製は切れ味がよい材質は価格が高くなります。刃物のブランドの高級品のナイフが切れ味が最強です。
釣り用ナイフのメンテナンス
釣り用ナイフはメンテナンスがとても大切です。海で使うと海水の塩分でサビや固着の原因になります。よい状態で長く使うために、使用後のメンテナンスの手順や簡単な方法を紹介します。安いナイフでもメンテナンスがよいと切れ味がよくなり、メンテナンスをしないと高級品でも切れなくなります。
使用後のメンテナンス
釣り具と同じように、真水で流して塩分をしっかり取り除きます。魚の匂いが気になる人は洗剤で洗いましょう。折りたたみのフォールディングナイフはハンドル部にゴミが溜まりやすく、ブラシなどできれいに取り除き、刃を固定するスプリングのサビに注意します。分解できるナイフはメンテナンス性がよいです。
ナイフを研ぐ
最強の切れ味のナイフでも定期的に研ぐ必要があります。硬いステンレスの刃は1000番ぐらいの砥石で研げます。水でなくオイルを使って研ぐオイルストーン(油砥石)は耐久性がよいです。釣りに行く前にシャープナーで簡単に研ぐだけでも切れ味がよくなります。
砥石
ステンレス製の釣り用ナイフや家庭用の包丁にも使用できる砥石。水に浸して砥石に水を含ませてから研ぎます。切れないナイフや包丁は、力を入れすぎて怪我をする可能性が高くなります。完璧に研げるようになる必要はなく、切れ味が復活する程度でよいです。研ぐ前と研いだ後で切れ味を比較しましょう。
オイルストーン
オイルストーン(油砥石)は水ではなく油で滑らせて刃を研ぎます。専用の油砥石用オイルを使うことが普通の砥石と異なります。硬いステンレスの刃でも減りが少なく耐久性がよく、たくさんの刃物を研ぐことに適しています。油を使うため手が汚れることが欠点です。
シャープナー
簡単にナイフの切れ味を復活できるシャープナー。釣りに行く前に毎回ナイフを研ぐことは大変です。ちょっと切れ味がよくないときに携帯できるシャープナーが便利で、釣り場で3~4回刃をスライドするだけで、すばやくメンテナンスができます。本格的に研ぐことはできませんが、タックルケースにナイフと一緒に入れておくと安心です。
まとめ
釣り用ナイフの選び方は、フォールディングナイフ・スライドナイフ・シースナイフの特徴を比較して、タイプを決めることです。釣る魚の大きさに合わせて刃渡りの長さなどナイフの大きさを決め、価格を比較して予算内のものに決定します。釣った魚をおいしく食べることも釣りの楽しみです。釣り用ナイフで魚を新鮮に持ち帰りましょう。