歴代ヴァンキッシュの特徴
ヴァンキッシュは2021年までに2度フルモデルチェンジがされました。初代ヴァンキッシュは2012年にリリースされ、2代目のヴァンキッシュは2016年、現行のバンキッシュは2019年にリリースされ、フルモデルチェンジの度に圧倒的なスペックでユーザーを驚かせ、確かな使用感で満足感を与えてきました。
12ヴァンキッシュ
12ヴァンキッシュはクイックレスポンスシリーズのフラッグシップモデルの一番最初の機種として発売されました。
クイックレスポンスシリーズといえば、いまやシマノのスピニングリール2大シリーズの1つとして広く知られていますが、当時はクイックレスポンスシリーズの軽量感や巻き出しの軽さは画期的な新システムとして大きな注目を集めていました。
16ヴァンキッシュ
16ヴァンキッシュは12ヴァンキッシュの発売から4年の歳月を経てフルモデルチェンジされた機種です。12ヴァンキッシュよりも軽く、新テクノロジーによって巻き心地と巻きの軽さを実現させました。
19ヴァンキッシュ
19ヴァンキッシュは、絶大な人気を誇った16ヴァンキッシュをわずか3年でフルモデルチェンジして発売された機種です。3年でのフルモデルチェンジはシマノとしては比較的早めで、19ヴァンキッシュの発売が発表になったときは誰もが驚きました。
スペックの向上も凄まじく、レビューでは18ステラに肉薄するとの評価を多く受けています。
歴代ヴァンキッシュのスペックを比較
ヴァンキッシュは2回のフルモデルチェンジがおこなわれ、新テクノロジーとともに驚くスペックを出してきました。スペックを比較していくとヴァンキッシュの進化がより明確です。
重量の軽さ
モデル(2500S) | 重量(g) |
---|---|
12ヴァンキッシュ | 190 |
16ヴァンキッシュ | 180 |
19ヴァンキッシュ | 165 |
ヴァンキッシュの重量は進化するたびに軽量化していきました。
12ヴァンキッシュの2500Sの重量は190g、16ヴァンキッシュの2500Sの重量は180g、19ヴァンキッシュの2500Sの重量は165gです。ただでさえ軽量リールだった12ヴァンキッシュから現行モデルまでに25gもの軽量がおこなわれました。
マグナムライトローターの搭載
モデル | ローターの種類 |
---|---|
12ヴァンキッシュ | マグナムライトローター |
16ヴァンキッシュ | NEWマグナムライトローター |
19ヴァンキッシュ | NEWマグナムライトローター(剛性UP) |
マグナムライトローターは、ci4+素材を使用して、クイックなリーリング操作を可能にしました。
マグナムライトローターは12年モデルから搭載されており、12年モデルは左右対称だったのにたいして16年モデルでは左右非対称にして更なるクイック性能と耐久性を向上させました。19年モデルはさらに形状をローターの見直し剛性を高めています。
マイクロモジュールギアの搭載
モデル | マイクロモジュールギアの種類 |
---|---|
12ヴァンキッシュ | 非搭載 |
16ヴァンキッシュ | マイクロモジュールギア |
19ヴァンキッシュ | マイクロモジュールギアⅡ |
マイクロモジュールギアは巻き心地のなめらかさに直結するテクノロジーです。
16ヴァンキッシュでスピニングリールでは初めて搭載され、非搭載の12ヴァンキッシュと16ヴァンキッシュの巻き心地を比較するとギアのノイズ感が確かに減っていることを実感できるとのレビューが目立ちました。
19ヴァンキッシュではさらにノイズが出ないマイクロモジュールギアⅡを搭載しています。
防水システム
モデル | 防水システム |
---|---|
12ヴァンキッシュ | オイルインジェクション |
16ヴァンキッシュ | コアプロテクト |
19ヴァンキッシュ | Xプロテクト |
12ヴァンキッシュはオイルインジェクション、16ヴァンキッシュはコアプロテクトを採用していましたが、19ヴァンキッシュからはXプロテクトという撥水機能とラビリンス構造を組み合わせた防水システムを採用しています。軽い巻き心地のまま更なる防水効果を高めました。
ロングストロークスプールの搭載
モデル | ロングストロークスプールの搭載 |
---|---|
12ヴァンキッシュ | 非搭載 |
16ヴァンキッシュ | 非搭載 |
19ヴァンキッシュ | 搭載 |
ロングストロークスプールとは、スプールのストロークを伸ばしてライン放出時の抵抗を減らす、飛距離アップを目的としたシマノのスプールシステムです。
ロングストロークスプールは19ヴァンキッシュから搭載され、12ヴァンキッシュと16ヴァンキッシュは搭載されていません。19ヴァンキッシュはレビューでも非搭載機と比較するとルアーの伸びが明らかに違うという意見が多いです。
サイレントドライブの搭載
モデル | サイレントドライブの搭載 |
---|---|
12ヴァンキッシュ | 非搭載 |
16ヴァンキッシュ | 非搭載 |
19ヴァンキッシュ | 搭載 |
サイレントドライブとは、ボディの設計や部品を見直して隙間や揺れを最大限なくしてリーリング時のノイズを減らすシマノのシステムです。12ヴァンキッシュと16ヴァンキッシュには非搭載で、19ヴァンキッシュから搭載されました。
19ヴァンキッシュのレビューでも、巻き心地が高く評価されています。
16ヴァンキッシュは現在でも優れたリール
シマノの16ヴァンキッシュは現行モデルである19ヴァンキッシュと比較すると搭載テクノロジーやスペック上は劣りますが、世に多くあるリールの中では確実にトップクラスの性能と使用感を持つリールです。
ドラグ性能や操作感、巻き心地は他のリールと比較してもかなりの完成度で、16ヴァンキッシュを好んで使い続けるアングラーも多いです。
出典:piqsels