パーミングとは?
パーミングとは、ベイトタックルを使用するときの基本的な持ち方のひとつです。「手のひら=palm(パーム)」全体でリールごと包み込むそのやり方から、「手のひら=palm(パーム)」パーミングと呼ぶようになりました。
正しいパーミングのやり方
正しいパーミングのやり方を身につけることは、ベイトックルを扱うための基本になります。パーミングをおろそかにしていると釣果は上がらないでしょう。初心者はもちろん中級者の方も、釣れる持ち方をするためパーミングのやり方や、その意味を確認してみましょう。
パーミングはスリーフィンガーグリップで
スリーフィンガーグリップは、パーミングの別名で、ロッドのトリガー部分を薬指と小指の間で挟んで持ちます。このやり方をするとリールシートに三本の指を置く状態となり、その指の本数からスリーフィンガーグリップと呼ばれています。
スリーフィンガーグリップとは?
自然な手の位置で、無理なくリール全体を包み込めるスリーフィンガーグリップは、リーリング中のベイトタックルを安定させ、快適なリーリングを実現させます。
リーリング時のベイトリールの持ち方
パーミングはリーリング時のベイトリールに適した持ち方です。リーリングとは、リールでラインを巻きとる動作のことをいいます。パーミングは基本的に、リーリングのときだけの持ち方で、キャスティングなど他の動作へ移るときには持ち替えが必要です。
ベイトタックルの持ち方の基本
ベイトタックルの持ち方を考える時に、リールの裏側にあるトリガーと呼ばれるパーツが鍵になってきます。ベイトタックルの持ち方は、このトリガー部分に指をかけてリールを持つことが基礎となります。
パーミング以外の持ち方で起こること
パーミング以外の持ち方でリーリングをすると、その動作に支障がでることがあります。リーリングを快適に行うには、ベイトタックルを安定させてハンドルをスムーズに回さなければなりません。パーミング以外の持ち方では何が起こるのでしょうか?
リーリング時に指が邪魔になる
フォーフィンガーグリップでリーリングをすると、その持ち方から親指以外の指がハンドルに当たりリーリングの邪魔になってしまいます。逆にワンフィンガーグリップでは、リール全体をしっかりと包み込めないため、ハンドルを回す動作が不安定になり、快適なリーリングができなくなります。
フッキングが甘くなる
ターゲットにハリを掛ける動作をフッキングと言います。このフッキングをしっかりと行うためには、素早くリールを引き寄せ、ロッドを力強く曲げなければいけません。パーミング以外の持ち方だと、タックルのバランスが不安定になりフッキングが甘くなる可能性が出てきます。
転落によるタックルの損傷
タックルを落とさないためにしっかりと持つ、当たり前ですがこれも重要です。もし、リーリング中に予期せぬ巨大なターゲットが釣れたら、パーミング以外の持ち方では、力負けをしてタックルを落とす可能性があります。リーリング中は、しっかりとリールを持つパーミングを行い不測の事態からタックルを守りましょう。
パーミングの注意点
リーリングの動作に適したパーミングですが、リーリングとは違う時に使用するとその動作に不具合が生じることがあります。それは、そのしっかりとしたリールの持ち方が原因となるもので、行う動作により注意が必要です。
キャスティングでは使用しない
パーミングが適さない動作にキャスティングがあります。キャスティングはロッドを振り、仕掛けをポイントに投入する動きです。この「振る」という動作をするには手首をスナップさせる必要があり、リール全体をしっかりと持つパーミングでは手首が固定されてうまくいきません。
キャスティングはリールへの動作が違う
キャスティング中は、リールに対し親指の操作性が求められます。クラッチを下げたり、サミングをするなど、これらをスムーズに行うには、パーミングでは親指がクラッチの上に行きすぎてしまいます。さらに、その位置では指の付け根がクラッチにあたり、半クラッチなどのリールの故障原因を作る可能性があります。
キャスティングはワンフィンガーグリップが基本
手首のスナップ性と親指の操作性、この二つがキャスティング時にリールの持ち方に求めるものです。キャスティングにはリールをしっかりと持つパーミングより、二つの性能をカバーできるワンフィンガーグリップのほうが適していると考えられます。
リーリング時にパーミングに持ち替える
リーリングではパーミング、キャスティングではワンフィンガーグリップと、ベイトタックルでは動作によりリールの持ち替えが必要になります。この持ち替える動作をスムーズに行うことが、いい釣果に結びつくことでしょう。
ピッチングやフリッピングはOK
この二種類のキャスティングの場合はパーミングに効果があります。両方とも、基本は短距離にあるストラクチャーにルアーを落とす釣り方です。したがって、着水直後にフッキングし強引にターゲットを巻き寄せるといったパワフルな動作が必要になります。こういった条件ではパーミングが有利になります。
パーミングしやすいベイトリールは?
リールの種類にも注意してパーミングをしましょう。正しいパーミングをするには自分にあったリールを選ぶことが必要です。せっかくパーミングを理解したのに、リールのせいで正確な持ち方ができなくては話になりません。
バス釣りに多様されるベイトリール
巻く力が強く、キャスト性能に優れ、ラインを多く巻けるベイトリールは、基本ルアーで釣りをするバス釣りに多用されています。そのため、パーミングしやすいベイトリールの条件には、バス釣りが最適に行えることが入ります。
ベイトリールの種類
ベイトリールには大きく分けて二種類があります。その二つは形状から性能まで全く違うものです。パーミングにふさわしいベイトリールを見つけるには、二種類のリールの長所短所を正確に把握して比較しなければなりません。
丸型
丸型のベイトリールの特徴は、ボディの材料に金属製が多く、剛性や耐久性に優れています。そのため、ターゲットに大型が多いソルト用にも使用されています。ですが、その剛性ゆえに自重が重くなり、大きいものがほとんどです。
ロープロ型
ロープロ型のベイトリールは、ボディの材料がカーボン製が多く、スリムな形状で、軽く持ちやすいのが特徴です。最近では、ベイトフィネスなど小型のルアーを投げるのにも利用されています。ですが、丸型と比べると剛性、耐久性が弱いと言われています。
パーミングしやすいのはロープロ型
二種類のベイトリールを比較すると、ロープロ型が丸型よりパーミングしやすいと考えられます。ですが、丸型でも比較的小型の種類もあり、断定できないのが現状です。パーミングをしやすいベイトリールを探すためには、店に足を運び自分の手に取ることが大切です。
釣れるためにはリールの持ち方を見直す
これまでに一度も魚が釣れたことのない方や、最近、釣果がよくない方、その釣れない原因を場所や道具にしていませんか?そう思う前に一度、自分の手元を見てみましょう。正しくリールを持つことが、魚が釣れる近道かもしれません。
正しくパーミングを理解し、釣りを楽しみましょう!
釣りには基本と言われる動作が多くあります。その中には誤った意味、間違った動作で体が覚えてしまい、その動きを変えるには抵抗がある方もいるでしょう。ですが、この記事を読んだ方は、一度リーリングの基本パーミングを見直したらいかかでしょうか?釣りを一層楽しむキッカケになれば幸いです。