そもそもリトリーブの意味とは?
そもそもリトリーブの意味とは一体何なのでしょう?それはリールを巻いてルアーを手前に寄せることです。フライフィッシングでは手でラインを手繰り寄せるアクションでも使用しますが、基本的にロッドをあおらずにルアー本来の動きを出すことを言います。分かりやすく解釈すると「ただ巻き」という名称も使われることがあり、初心者アングラーはまず覚えなくてはいけないアクションです。
リトリーブの基本
リトリーブはプラグ、ワーム関わらず、様々なルアーに使われるアクションです。特にミノー、クランクベイト、バイブレーション、スピナーベイトなどの「巻き物」と呼ばれるルアーはリトリーブのアクションができなければ話になりません。巻くタイミングやコツなどそれぞれ違うので、一概にこの速度でリールを巻けばいいとは言えず難しいです。そこで種類別にリトリーブのやり方やコツを解説していきます。
リトリーブのやり方~ミノーの釣り~
ミノーのリトリーブ方法は文字通りただ巻くだけで大丈夫です。ミノーにもフローティング、シンキング、サスペンドなど様々な種類がありますが、あまり難しいことは考えずに基本攻めるレンジが違うだけですので、一定の速度やタイミングで引いてくれば問題ありません。
ミノーは基本の巻き物ルアー
気をつけてほしいのは、ピックアップ直前までしっかり巻いてきてください。魚は案外立ち位置の足元にいることが多いです。回収するときに速度を上げると目の前でミスバイトが起こりますので、最後までゆっくり一定の速度で引くことを心掛けてください。
リトリーブのやり方~クランクベイトの釣り~
バスフィッシングにおいてポピュラーなルアーであるクランクベイト。長めのリップに水の抵抗を受けてボトム付近を攻めることができるルアーですが、これも難しいことは考えずに一定のタイミングでリールを巻いてくれば大丈夫です。
意外とストラクチャーに強い?クランクベイト
ボトムを攻めれるとその分見えないストラクチャーにスタックしてルアーロストの危険性も高まります。そこでコツを解説すると、巻きながら何かに触れるのを感じたら一度リールを巻くのをやめてください。仮にストラクチャーならルアーの浮力で回避できますし、リップがガードしてくれるため引っかかることを防いでくれます。またバイトなら明らかに生命反応が手元に伝わりますので、そのまま合わせてください。
リトリーブのやり方~バイブレーションの釣り~
淡水のブラックバス、海のシーバス問わずキャスティングゲームではなくてはならないルアー、バイブレーション。基本シンキングタイプ中心のルアーで、着水と同時に沈んでいき、アングラーの狙いたいレンジを引いてこれるルアーになります。このルアーもただ巻き中心ですが、中層付近をリフト&フォールさせるなどしてもアクションできます。
取り扱いは注意が必要なバイブレーション
一つ注意ですがあまりレンジを入れてボトム付近を狙うと根掛かりが多発します。クランクベイトやスピナーベイトのようにリップやガードがついていないためです。そのため基本中層、上層狙いで気持ち早めのリトリーブで巻いてくると、やる気のない魚も反射的に口を使うことがあります。
リトリーブのやり方~スピナーベイトの釣り~
こちらもブラックバスなどのルアーキャスティングゲームでとてもポピュラーなルアーになります。今まで紹介したプラスチック製のルアーとは違い、軸となるワイヤーにブレードとラバーヘッド、フックなどが付いていることから「ワイヤーベイト」と呼ばれるルアーです。リトリーブのやり方としてはただ巻きもちろんのこと、ロッドを立て気味に水面直下を狙う「バジング」というアクション、また低活性時にボトム付近をゆっくり巻いてくる「スローロール」というアクションでこれ一つで全層攻めることができます。
どこでも使えるスピナーベイト
ここで「沈むスピナーベイトでボトムを狙うと根掛かりが多発するんじゃないか?」と思われた方もいると思いますが安心してください。この手のルアーはボディのワイヤーがガードになってくれますので、ストラクチャー帯やウィードエリアなども、しっかりとレンジを入れて探ることができます。
リトリーブのやり方~ワームの釣り~
基本ストラクチャーやカバーにてタイトに攻める印象の強いワームですが種類や状況しだいではただ巻きのリトリーブが有効な場合もあります。特にグラブやシャッドテールなど小魚をイミテートしたワームは広くキャスティングして広範囲を探ったほうが効果的です。プラグやワイヤーベイト特有のリアクションのアピール力は正直低いですが、ワーム特有のなまめかしい動きにしか反応がない場合もありますので、状況に応じて使いわけてください。
上手く攻められない時程ワームの出番
いくらスピナーベイトやクランクベイトが根掛かりに対して強い作りになっていても、フックが剥き出しですので限界はあります。そこでテキサスリグのオフセットフック仕様のワームの出番になります。他の巻き物ルアーが引っ張られない場所でも、臆することなく巻いてこられますのでヘビーカバーの奥にいる魚にもアピールすることができるルアーです。
リトリーブのやり方~ラバージグの釣り~
こちらもカバーをピンで狙うイメージの強いラバージグですが、シャッドテールやグラブなどをトレーラーに使用するとリトリーブで広範囲にキャスティングして釣れるようになります。この組み合わせを「スコーンリグ」と呼ぶのをご存知でしょうか?その昔、滋賀県琵琶湖にてフットボール形状のラバージグに5~6インチクラスのシャッドテールワームを取り付ける釣り方が流行り、釣れるサイズも大きいことから全国的にメソッドが広まっていきました
様々な派生に広がるラバージグ
後に出てきた「チャターベイト」や「ブレードジグ」などもこの「スコーンリグ」を元にして考案された釣り方です。巻き物の広範囲に探れるアピール力はもちろんのこと、ラバージグ特有のデカバスがよく釣れるという特性もありますので、ぜひ試してみてください。
様々なアクションを混ぜる
さてリトリーブの意味を一通り解説しましたが、基本タダ巻きと呼ばれる一定速度を保ちながらリトリーブすると大抵の魚は釣れますしルアーもアクションします。しかし、スレてしまったりプレッシャーが高いフィールドですとなかなか口を使ってくれないこともあります。やはり魚も釣られたくないため、一筋縄ではいきません。
そんな時は一工夫
そんな時はただリトリーブするだけではなく、巻いてる途中にルアーの動きを止め、食わせのタイミングを作ったり(ストップ&ゴー)時にはテンポよく竿を煽りながら巻いてきてリアクションバイトを誘ったりなどと(トゥィッチ&ジャーク)様々なアクションを織り交ぜることが大切になります。基本のアクション、応用のアクション、この二つを覚えておいて釣り場の状況に合わせて使い分けることが非常に重要であることは間違いありません。
まとめ~リトリーブは基本~
ここでこの記事をまとめさせて頂きますがいかがでしたでしょうか?ルアーアクションは突き詰めるととても奥が深くキリがありませんが、正直に申し上げますと、現在世の中にリリースされているルアーのほとんどは一定の速度でリトリーブしてくると十分アクションしてくれます。そしてよく言われるのはブラックバスやシーバスに限らず「大きい魚ほどより自然な動きに反応する」ということです。
自然なリトリーブでランカーを取ろう
やはりランカークラスの魚になると警戒心やプレッシャーが人一倍強くなかなか口を使わせるのが容易ではありません。そんな時こそゆっくりと一定の速度でリトリーブして、ナチュラルなアクションを演出すると今まで取れなかった魚も反応してくるかと思います。しかしもちろんのこと、リトリーブが万能というわけではないので、状況に応じて他のアクションを組み合わせたりして使い分けていくことが肝要になってきます。この記事が初心者の疑問解決の手助けになれば非常に嬉しく思いますし、また上級者も今一度基本をおさらいして更なる釣果に結びつけてください。