シマノ「メタニウム」の歴代モデルをご紹介!スペックはどう変化した?

シマノ「メタニウム」の歴代モデルをご紹介!スペックはどう変化した?

登場以来、ベイトリールになくてはならない存在シマノのメタニウムシリーズ。しかしメタニウムの歴史を把握しているアングラーは意外と少ないのではないでしょうか?そんなアングラーのために、今回は歴代のメタニウムとスペックの変化を紹介します。

記事の目次

  1. 1.はじめに
  2. 2.メタニウムシリーズとは?
  3. 3.初代メタニウムXT
  4. 4.2代目メタニウムXT
  5. 5.スコーピオン メタニウムMg
  6. 6.05 メタニウムXT
  7. 7.07 メタニウムMg
  8. 8.08 メタニウムMg DC
  9. 9.13 メタニウム
  10. 10.15 メタニウムDC
  11. 11.メタニウムMGL
  12. 12.ライターから見た歴代のメタニウム
  13. 13.新しければ良いというものでもない
  14. 14.まとめ

はじめに

自身で撮影

シマノのトレードマークであり、日本のベイトリールを代表する存在でもあるメタニウムシリーズ。発売以来絶大な人気を誇る本シリーズを、初代メタニウムから最新の現行モデル発売まで、歴代メタニウムの軌跡を辿りながら、スペックやボディーに使用されている素材の種類、変化などを解説しましょう。

メタニウムシリーズとは?

まだバスフィッシングを始めたばかりで、メタニウムシリーズの存在を知らないアングラーのために、メタニウムシリーズがどういったリールであるかをおさらいしておきましょう。

メタニウムは日本を代表するベイトリール

まず、メタニウムシリーズはシマノから発売されているベイトリールシリーズです。現在のバスフィッシングシーンには欠かせないシリーズであり、シマノだけでなく日本の全べイトリールの中核を担うような人気のリールとなってきました。今後も時代の変化と最新技術を反映しながら進化し続けるリールとなるでしょう。

これまで9種類がリリース

1992年にシマノから発売された初代メタニウムから現行モデルであるメタニウムMGLに至るまでに、メタニウムと名の付くベイトリールは合計9種類存在します。

初代メタニウムXT

楽天からの引用出典: https://item.rakuten.co.jp/fourier/1140022ds/

上述したように、初代メタニウムことバンタム スコーピオン メタニウムXTは1992年にシマノから発売されました。それ以降に発売されるメタニウムとの大きな違いはボディーが赤いということです。赤いボディーの理由としてはスコーピオンシリーズの血統を注いで開発されたという背景にあると考えられます。また、バンタムの名を掲げたメタニウムも歴代全機の中ではこの初代メタニウムだけです。

ボディー素材はアルミ合金

当時のメタニウムはジュラルミン(アルミ合金)を使用しています。若干重いながらも、剛性があり、メタニウムシリーズは進化に伴ってパーツに使われる素材の種類が変わり、性能も変化させるので、その点に注目してみると今後のリール選びの参考になるはずです。

2代目メタニウムXT

自身で撮影

通称銀メタと呼ばれるスコーピオン メタニウムXTは1997年にリリースされました。この銀メタの登場でメタニウムの人気は確固たるものになり、メタニウムがシリーズ化される要因となったといっても過言ではないでしょう。現行モデルとは大きく見た目が異なりますが、この名機は2019年となった現代のバスフィッシングシーンでも、この銀メタを使用する人がいるほどで、単に歴史上の存在ではないのです。

どっちが銀メタ?

ネットで銀メタと検索してみると、2000年発売のメタニウムMgを示す通称として使用されていることがあります。確かにどちらもシルバーで、アングラーが勝手につけた名前なのでどちらが正解とかはないので、問題はないのですが、アングラー間の会話で誤解が生まれてしまうかもしません。

スコーピオン メタニウムMg

パゴスからの引用出典: https://pagos.jp/?p=51372

そんな絶大な人気を誇る銀メタをいとも簡単に凌駕してしまったのが、2000年に発売された通称メタマグことメタニウムMg。その名の通り、このモデルはボディー素材をマグネシウムに変更したことで総重量が190gにまで軽量化されました。これによりメタニウムは軽くて強いというイメージが定着したのです。この軽量化は、シマノだけでなく他のメーカーをもリール軽量化の流れに巻き込んだことでしょう。

スプールの素材にも変化

マグネシウムボディーに気を取られがちですが、スプールに使われている素材の種類も注目が集まりました。メタニウムMgにのスプールに採用されているのは超々ジュラルミンという軽量かつ耐久性のある種類の素材で、リールの軽量化だけでなく、スプールの立ち上がりの良さにも貢献しています。

05 メタニウムXT

パゴスからの引用出典: https://pagos.jp/?p=50993

メタニウムMgが生んだ軽量化の流れをメタニウム自ら逆らうようにリリースされたのが05 メタニウムXTです。このリールのボディー素材にはマグネシウムでなくアルミが採用され、剛性にフォーカスしたモデルとなりました。理由としては当時ビッグベイトブームなどでパワーゲームが一般的になったという傾向に加え、そう簡単に前モデルのメタマグを超えられなかったのではないかという考え方もできました。

消えたスコーピオンの屋号

このメタマグからメタニウムシリーズからスコーピオンの屋号が取り除かれました。おそらく、銀メタの人気やメタマグの革新的な軽さや性能は、メタニウムをスコーピオンという枠内に留めておくべきではないという感覚をシマノだけでなくすべてのバスアングラーに与えたからではないでしょうか。

07 メタニウムMg

Availオフィシャルサイトからの引用出典: http://www.avail.jp/shop/products/ms_mt0725/index.html

旧モデルのメタマグから7年という年月を経て発売されたのが07 メタニウムMg。よりパーミングしやすくなったデザインに加え、総重量は170gと旧モデルよりも20gの軽量化に成功しています。14g以上のヘビーウエイトルアーを使用した際の飛距離は現行モデルと遜色ないレベルであり、歴代メタニウムの中で最高のリールだという声もあるくらいです。

ハイギアモデルもラインナップ

このメタニウムからハイギアスペックのモデルも並行して発売されるようになりました。今では当たり前のことですが、当時としては最新の試みでした。現在のようにエクストラハイギアのようなスペックこそありませんが、シマノリールの新たな流れが生まれたのはこの頃なのです。

08 メタニウムMg DC

パゴスからの引用出典: https://pagos.jp/?p=56781

新メタマグの発売から1年、08 メタニウムMg DCによってメタニウムシリーズに新たな変革がもたらされました。これまでアンタレスやカルカッタコンクエストなどの上位機種にしか搭載されていなかったDCブレーキシステムを搭載したモデルが登場したのです。シマノの一番人気のリールのメタニウムに搭載されるのは必然だと分かっていながらも多くのアングラーがこのメタニウムMg DCの登場に驚きました。

DCブレーキとは?

DCブレーキとはシマノ独自のマイクロコンピューターを組み込んだブレーキシステムで、ロングキャストはもちろん、逆風でもバックラッシュすることなくキャストを継続することができるという優れものです。

13 メタニウム

パゴスからの引用出典: https://pagos.jp/?p=72036

2013年、ここで大きく姿を変えるメタニウム。13メタニウムはレーシングカーのようなモダンでハイテクを連想させるデザインとなり、メタニウムファンは歓喜しました。重量は170gで、07メタニウムMgから軽量化こそされていないものの、マイクロモジュールギアやSVS∞など、当時の最新技術を盛り込んだハイスペックリールとして登場しました。カラーリングもこれまでのメタニウムと一線を画すものとなっています。

エクストラハイギアモデルの登場

13メタニウムではエクストラハイギアモデルがラインナップされています。時代の流れに伴い、一般アングラーのスタイルも多様化し、エクストラハイギアのスペックを持つリールのニーズが高まってきたことが背景にあると考えられます。

15 メタニウムDC

シマノオフィシャルサイトからの引用出典: http://fishing.shimano.co.jp/product/reel/3824

13メタニウムにも当然DCブレーキが搭載され、15 メタニウムDCとして登場しました。基本的に13メタニウムのスペックを受け継いでおり、マイクロモジュールギアから生まれるシルキーな巻き心地も健在。DCブレーキを搭載することで重量は13メタニウムより若干重い190gになっていますが、それでも初代メタマグと同じ軽さなので、重いと感じることはないのではないでしょうか。

メタニウムMGL

シマノオフィシャルサイトからの引用出典: http://fishing.shimano.co.jp/product/reel/4353

人気の現行モデルとなるのがメタニウムMGL。歴代のメタニウムとの大きな違いはNEWマグナムスプールという当時のシマノの最新のスプールを搭載している点で、このスプールにより飛距離がアップなどキャスト面でのポテンシャルが向上しています。

実は重いMGLスプール

実はこのスプール、飛距離アップやその名前から、従来のスプールより軽量化と思いきや、13メタニウムに搭載されているスプールより約2gほど重いという驚きの特徴があります。

ライターから見た歴代のメタニウム

自身のブログからの引用出典: https://ameblo.jp/the-angler-likes-music/entry-12511798091.html

歴代のメタニウムすべてを使ってきたわけではないですが、初代メタマグから最新のMGLに至るまでの数種類を使用してきているので、一人のメタニウムユーザーとして感じているメタニウムの進化を書きたいと思います。

初代メタマグから07メタマグに乗り換えて

私が初めて触れたメタニウムは初代メタニウムMgでした。その値段以上のスペックや使用感に魅了されました。そこから07メタニウムがリリースされ購入。キャストフィールなどは少し滑らかになりながらもダイワのリールにはないズドンと抜けるような感覚は健在でした。20g軽くなったという実感はあまりなかったですが、初代に比べて長期間使用しても購入時の使用感が損なわれにくい点にも感動しました。

05 メタニウムXTも導入

2005年に発売されたメタニウムXTも購入してみました。人気のメタニウムMgシリーズとは使用感も大きくことなり、重さも気になるレベルだったので、自然と出番がなくなりました。ボディー素材の違いでここまで使用感が変わるのかと痛感したリールでもありました。

最新モデルにも挑戦

少しダイワリールに傾倒してましたが、最新のメタニウムがどんなものか試してみたくなって、現行のメタニウムMGLを購入。飛距離が特別アップした感覚は味わえなかったですが、キャストフィールと巻き心地はとてもシルキーで、初代や07メタニウムにはなかった小型ルアーに対するキャスタビリティーが格段に向上しています。

リール形状に思うこと

数種類のメタニウムを使用して感じるのは、握りやすさの重要性です。現行のメタニウムMGLを握った瞬間、その握りやすさが素材や軽量化以上にリールの使用感を左右しているのではないかと思ったのです。実際にメタニウムMGLは07メタニウムMgより5g重いにもかかわらず、ルアーにアクションをつける際にダルさを感じないのです。

新しければ良いというものでもない

雄蛇ヶ池 蛇の道は蛇からの引用出典: https://ojagaike.com/2016/09/27/post-2979/

現行モデルが最高なのかというと、そうは言えないでしょう。私個人の感想では、20~25gのルアーをロングキャストするならメタニウムMGLより07メタニウムの方が優れていると感じます。もちろん逆風ならDCブレーキが有利になるなど、現在も旧モデルを愛用するアングラーが多いことにも納得がいきます。

まとめ

自身で撮影

シマノだけでなくバスフィッシングの歴史に貢献してきたメタニウムシリーズ。こうやって歴代モデルを振り返ってみると、時代に合わせて素材や形状を大きく姿を変えながらも高性能とメタニウムらしさを一貫してきたことがよく分かります。これからこのメタニウムシリーズがどのように進化を遂げるのかにも注目しましょう。

萩原 佑樹
ライター

萩原 佑樹

バスフィッシング歴18年。 野池を中心にストロングスタイルでデカバスを狙っています!

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