初心者がPEラインを嫌がる理由
PEラインを初めて使用する方が悩むのは「結束方法」ではないでしょうか?PEラインの結束方法で有名なのが「FGノット」なのですが、慣れないと上手く結ぶことができずPEラインの使用をあきらめる方もいらっしゃいます。その悩みを解決してくれるのが簡単で早い結束方法「10秒ノット」なのです。
PEラインを使用すれば釣れる魚種が増える
PEラインの結束方法さえ克服すれば、釣ることのできる魚種も増やすことができます。
PEラインでしか出せない飛距離を利用して、今まで届かなかったポイントにキャストできるようになり、その強度の高さで青物の様な大型の魚を釣り上げられるようになります。結束方法の悩みさえ解決できれば釣り自体の幅が拡げることができます。
初心者におすすめしたい「簡単最強10秒ノット」
「結束方法がめんどくさい」という悩みを解決してくれるのが、今回ご紹介する10秒ノットになります。この10秒ノットを初めに覚えておくことでPEラインへの苦手意識も無くなるはずです。まずは、「10秒ノットのメリット」を見ていきましょう。
10秒ノットのメリット
簡単で早い10秒ノットのメリットは大きく3つあります。
- FGノットより簡単
- 早く結べる
- 結ぶコブが小さい
10秒ノットのメリット①:FGノットよりも簡単
「10秒ノット」は、王道の結束方法「FGノット」よりも単純で、早く、簡単な結束方法です。初心者が嫌がる複雑な結束方法ではなく、すぐに覚えられ明日からの釣りにもすぐ使える結束方法なので、PEライン初心者の入り口として最もおすすめできる最強の結束方法です。
10秒ノットのメリット②:早く結べる
PEラインの結束は編み込むことが多く、時間がかかってしまう方法がほとんどです。一方「10秒ノット」は、編み込みが少なく慣れてしまえば10秒で結ぶことができるくらい早く結べる結束方法なのでです。早く仕掛けを取り替えたい時などにも重宝するのが10秒ノットになります。
10秒ノットのメリット③:結びコブが小さい
10秒ノットは、ガイドに引っ掛かる「結びコブ」が小さく抑えることができます。編み込みが多くなりがちな結束方法では、結びコブも大きくなってしまい、ガイドに引っ掛かるなどのトラブルが起きやすいものですが、10秒ノットは編み込みが少ないのでトラブルを軽減することができます。
10秒ノットを使ったおすすめの釣り
結び方の難易度や早さでは1番おすすめの「10秒ノット」ですが、強度についてはやはり「FGノット」に負けてしまいます。やはり編み込みが少ない分、強度が落ちるのは仕方がないこととも言えます。しかし、強度に合った釣りをすれば全く問題ありませんのでご安心ください。そこで10秒ノットを使う基準をご紹介します。
PEライン0.5~2号程度で釣る魚向き
10秒ノットに適している釣りは、PEライン0.5~2号程度で釣り上げることのできる魚を狙う場合がおすすめです。例えば、漁港で狙えるメバルやソイ、あまり大きくないシーバスくらいまでなら十分対応できます。早くて簡単な結び方「10秒ノット」ですが、強度には注意してください。
10秒ノットの結束方法
それでは、簡単で早い結び方「10秒ノット」を一緒に行っていきましょう。今回使用しているラインは「PEライン2号」とリーダーに「ナイロン」を使用しています。目線の画像になっていますので、手順をマネしながら行ってみて下さい。
10秒ノットの結束方法①:リーダーを20センチ折り返す
始めに、リーダーを長めに出し折り返します。約20センチほど折り返せば十分ですが、初めての方は少し長めに糸を折り返した方が簡単に作業できますので、長めに糸を出しておきましょう。リーダーはナイロン、フロロカーボンどちらでも対応できます。
10秒ノットの結束方法②:折り返した糸にPEラインを添わせる
折り返したリーダーにPEラインを添わせていきます。この時、画像の左側のPEラインの長さが約20センチ位になる様に出しておきましょう。この部分の糸を使い巻き付け結んでいきますので、やりずらい場合は20センチ以上でも構いません。自分のやりやすい長さにして下さい。
10秒ノットの結束方法③:PEラインを3本のラインの上にのせる
続いて、先ほど20センチとっておいたPEラインをリーダーとPEラインの上にのせていきます。この時、PEラインが短いと感じた場合は長さを調整してください。初めは長めの方がやりやすいので十分な長さを確保した方がいいでしょう。
10秒ノットの結束方法④:3本まとめてPEラインで巻く
リーダーとPEラインにのせた糸を10回巻き付けていきます。左の画像にあるように、PEラインを指に引っ掛け輪を作った状態で巻き付けるのがポイントになります。巻き付ける糸が重ならないように注意して巻き付けてください。少し糸にテンションをかけながら巻くと巻きやすいです。
10秒ノットの結束方法⑤:リーダーの輪にPEラインを通す
糸を10回巻き付け終わりましたら、リーダーの右側にできている輪に巻き付けたPEラインの端を通していきます。糸がほどけないように左手でしっかり押さえながら、糸を通して行きましょう。糸を通す方向は、「上から下」になります。
10秒ノットの結束方法⑥:すべてのラインを持つ
PEラインの端を輪に通したら、画像の②のようにリーダー側、PEライン側の両方の端糸をつまみます。リーダー側2本、PEライン側2本、全部で4本をつまむようにして下さい。1本でもつまめていないとしっかり結べませんので注意してください。
10秒ノットの結束方法⑦:左右に引き絞め込む
両端の糸4本をつまんだら、結び目になる中央部分を唾で湿らせ、ゆっくり左右に引き絞め込んでいきます。ゆっくり確実に絞め込んでいきましょう。絞め込んでみて「ゆるい」と感じたら、それぞれ4本の糸を交互に絞め込めば完全に絞め込むことができます。
10秒ノットの結束方法⑧:リーダー側の余分なラインを切る
絞め込んだら、リーダーの使わない方の糸を根元から切り落とします。最低でも3ミリ以内になる様に切れば、ガイドに引っ掛かるトラブルが減ります。ここでよくやってしまう失敗に「使う方の糸」を切ってしまうことが結構ありますので注意してください。
10秒ノットの結束方法⑨:PEラインをハーフヒッチで編む
本線ではないPEラインを使い、補強のためにハーフヒッチで編み込んでいいます。回数は4回ほど編み込めば十分です。ハーフヒッチのやり方は、画像①のようにラインの上にのせた状態から結び、次は画像③のようにラインの下にPEを通して結んでいきます。手順は「上下、上下」と覚えてください。
4回目は「エンドノット」で止める
4回目のハーフヒッチの時に、完全に縛ってしまう「エンドノット」をします。普通のハーフヒッチの場合、1回糸を通して結びますが、エンドノットにする場合は、3回ほど糸を巻き付け縛るだけです。エンドノットをすることで、糸がほどけないように補強することができますので、最後はエンドノットをしましょう。
10秒ノットの結束方法⑩:余分なPEラインを切りライターであぶる
余分なPEラインを切った後、少し残った部分をライターで溶かせば完成です。ライターが無ければやらなくても構いませんが、持っている方は溶かしておくと更に補強されます。くれぐれも火傷に注意して行ってください。PEラインの結束方法では必ずやる工程ですので、これを機会に1つ持っておくのもいいでしょう。
簡単な10秒ノットでPEラインを攻略
「10秒ノット」の結び方はいかがでしたか?少し難しいと感じる方もいるかもしれませんが、1度やってみるだけで簡単にコツがつかめる結び方ですので、ぜひチャレンジしてみて下さい。
PEラインを使えるようになれば、青物やイカなど狙える魚種も大きく拡がりますので、入門編として10秒ノットを覚えてPEラインで遊んでみましょう。
出典:ライター撮影