おいしくシーバスを食べるための注意点
シーバスをおいしく食べるための注意点を、獲れた場所や個体によって確認しましょう。獲れた場所の水質でシーバスの外皮は影響を受け、食べたエサでも内臓のにおいや身の味が変わります。シーバスは寄生虫がいる可能性がある魚ですので、寄生虫を確認することも忘れないようにしましょう。
シーバスの獲れた場所
シーバスの獲れた場所は注意点の一つです。シーバスは環境への順応性が高い魚で、水質の悪い場所でも生息します。潮の循環のない船溜まりや、工場排水の流れ出る排水溝付近などを回遊している個体は食べない方がよいでしょう。捕食するエサや水質などで内臓や体表が異臭をはなったり、寄生虫がついている場合もあります。
シーバスの寄生虫
シーバスにも寄生虫はいます。ヒルがシーバスの外皮に吸いついていたり、シーバスの身の中に粘液胞子虫類という寄生虫がはいりこむこともあるようです。寄生虫は見つければ取り除けますし、寄生虫がいた部分も加熱すれば食べても問題ないといわれます。しかし、寄生虫がいたシーバスを無理に食べることはないですね。
シーバスをおいしく食べるための下処理
釣ったシーバスをおいしく食べるための下処理は釣場と持ち帰った場所で行いましょう。釣場での下処理は、シーバスの外皮につく寄生虫の有無の目視、締めて血抜き、神経抜きです。持ち帰ってからの下処理は、うろこを落とす、エラ、内臓の処理をし、シーバスの大きさ、食べ方にあわせてさばきます。
釣場で締める
釣場での処理の1番はじめはシーバスをナイフなどで締めます。シーバスを締めずにクーラーボックスに入れてしまうと、死ぬまで暴れて、身に傷がつき、血が身にまわり、おいしさを失います。締め方はナイフで頭の後ろの延ずいを切るか、目の後ろあたりに千枚通しのような先のとがったものを刺します。
釣場で血抜きする
シーバスを釣場で締めたら、続けてするのが血抜きです。エラブタからナイフを入れ中骨部分の血管を切り、尾のすぐ前の側線部分にナイフをさします。シーバスを水のはいったバケツに漬け、えらの色が白っぽくなると血抜きの完成です。身に血がまわらず、刺し身もきれいに仕上がります。
釣場でできたらやろう神経抜き
釣場でシーバスの血抜きと同時にしたいのが神経抜きです。鮮度を保つために死後硬直を遅らせる方法として、一本釣り漁師さんたちは、神経抜きをします。神経が抜けると死後硬直が遅れ、身をきれいに味もよく保てるので、売買の値段も変わるそうです。釣り道具屋さんでもリーズナブルな値段で神経抜きの道具を売っています。
おいしく食べるために持ち帰ってすぐに行う処理
釣場で下処理を済ませ、クーラーボックスで持ち帰ったシーバスを、おいしく食べるために帰宅後すぐに行う処理があります。うろこを落とす、内臓、エラを取るなどの下処理です。下処理は、雑菌が拡散しないように、流水を使い、道具や作業場所にも衛生的配慮が必要です。
うろこを取る
シーバスを家に帰って最初の処理はうろこをとります。シーバスのうろこは固くて大きいので、うろこをとる器具か包丁で、尾の方から頭に向けてとります。うろこが飛び散ると雑菌も一緒に飛び散りますので、台所のシンクの中で流水をかけながら飛び散らないようにうろこをとるとよいでしょう。大型のシーバスならカマのあたりの小さなうろこもていねいにとります。
エラと内臓をとる
うろこのつぎにとるのが、シーバスのエラと内臓です。小型サイズのシーバスは、頭をつけたままエラブタを開け、エラの付け根を切り、内臓を一緒にとります。頭を落とすのは中型サイズ以上のシーバスです。腹を割って内臓と血合いを、ササラなどを使い流水で浮き袋と腹膜を一緒にとります。
持ち帰ったシーバスをさばく
下処理を済ませたシーバスを、料理に合わせて、調理しやすい形にさばきます。下処理以後は水を使いません。シーバスの表面がぬれていると雑菌がすぐに増えてきますから水気をしっかりとることが大切です。3枚卸しを基本に、適当な大きさに切り分けます。使うまな板、包丁なども清潔に使うことが重要です。
出典:PhotoAC