シーバス(スズキ)は実はおいしい魚
シーバスはおいしい魚です。シーバスという呼び名も定着していますが、料理本など食材として扱う場合は一般的にスズキと呼ばれます。食材としてのポテンシャルも高いので魚としての生態を理解し、料理方法を知れば家庭でもおいしく食べられる魚です。釣れたシーバスは持ち帰りおいしく食べてみましょう。
シーバスについての基礎知識
シーバスの種類、住む場所、生態や特徴、旬の時期や味を知り、シーバスをおいしく食べるための料理方法に生かしましょう。シーバスについての基礎知識は、シーバスをおいしく料理して食べるためには必要な情報です。魚屋さんでシーバスの値段を交渉するときにも役に立つ知識です。
シーバスの種類
日本で釣れるシーバスの種類は、スズキ、ヒラスズキ、タイリクスズキの3種類です。シーバスは、3種類とも食用にできるおいしい魚です。3種類のシーバスは、種類によって生息域が多少異なります。
スズキ
スズキは、日本各地の内湾部に広く生息する魚で、ブリなどと同じく出世魚とされ表のように呼び名が変わる魚です。シーバスの種類の中では漁獲量が一番多く、料理店や家庭用の食材として使われます。
スズキの生息域は海水域だけでなく、河口付近の汽水域から、川の中流の淡水域までおよびます。スズキは、日中は物陰に潜み、夕方から朝方まで活発に小魚などを捕食するフィッシュイーターです。
成長 | 幼魚 | 1年魚 | 2年以上 | 3年以上 |
---|---|---|---|---|
サイズ | 15㎝以下 | 30㎝前後 | 50㎝前後 | 60㎝以上 |
関東 | コッパ | セイゴ | フッコ | スズキ |
関西 | コッパ | セイゴ | ハネ | スズキ |
ヒラスズキ
ヒラスズキは外洋に面した海の磯場周りに生息し、川など淡水域に入ることはまれな魚です。スズキより体高があり、尾びれの幅も大きい魚で、激しいファイトを見せます。釣り人はスズキをマル、ヒラスズキをヒラと呼び区別します。味はスズキよりよいとされますが、一般に流通することは少ない種類です。
タイリクスズキ
タイリクスズキは、体側に星のようなはん点を持っており、ホシスズキとも呼ばれます。もともと食用で輸入され養殖されていますので、おいしく食べられる種類です。
タイリクスズキは東シナ海などに生息し、日本の海、川には生息しないとされていました。しかし、瀬戸内海でタイリクスズキがまれに釣れています。理由は、愛媛県の養殖業者が食用に輸入したタイリクスズキが逃げ繁殖したからのようです
シーバスの旬
シーバスの旬の時期は夏といわれます。漁獲高の高い時期は7月、8月、11月、12月で、夏は特に人気が高く、取引される値段も高額です。シーバスの産卵期である1~2月は裏旬となり、産卵をひかえた時期のシーバスは脂がのりとてもおいしいです。産卵を控えた裏旬のスズキは美食家から「腹太スズキ」と呼ばれます。
シーバスの味
脂がのったシーバスの味は、白身魚の特有の淡泊さと甘さがあります。シーバスは、すし屋でも白身といえば、タイ、ヒラメに並ぶ代表格のネタです。刺し身などの生での食べ方を始め、淡泊な味の特性から他の食材とけんかせず、料理人の腕を生かせる高級食材とされます。
出典:PhotoAC