カツオの簡単なさばき方を解説!初心者でも簡単にできるコツは?

カツオの簡単なさばき方を解説!初心者でも簡単にできるコツは?

カツオのさばき方は、コツを得ることができれば想像よりも簡単です。魚のさばき方を知って間もない初心者の方でも簡単にできるコツをご紹介します。下処理や他の魚のさばき方とは少し違う手順を解説していきます。事前にコツを知ってからカツオをさばいていきましょう。

記事の目次

  1. 1.カツオはどんな魚?
  2. 2.カツオの簡単なさばき方の手順
  3. 3.初心者でも簡単にできるさばき方の2つのコツ
  4. 4.刺し身で食べる時の注意
  5. 5.おいしいカツオの刺し身・タタキを食卓に

カツオはどんな魚?

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カツオはスズキ目サバ科の大形の肉食魚で、一定の場所に留まらずに海流に乗って移動する回遊魚です。旬の時期になるとスーパーや鮮魚店などでもよく売られているのを見かけます。

カツオは釣り人にも人気の魚で、一本釣り、ルアー釣り、トローリングなどさまざまな釣り方があります。旬の時期になると、カツオの刺し身やたたきなどをよく食べるという方も多いのではないでしょうか。

カツオには硬いうろこがある

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カツオには一部分に非常に硬いうろこがあります。この硬いうろこは、出刃包丁を使っても断ち切るのが困難なほど硬いです。切り方を間違うと怪我に繋がってしまいます。

カツオのさばき方を知らない初心者の方は、このカツオのうろこに苦戦してしまうかもしれません。しかし、コツさえつかめば、思っていたよりも簡単にカツオをさばくことができるようになります。

カツオには旬が2回ある

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カツオは海の流れに乗って泳いでいるので、日本の太平洋沿岸で南から北まで水揚げがあります。主に5月~6月ころのカツオを「初ガツオ」と言い、初ガツオはさっぱりした味わいが魅力で夏の到来を感じさせます。

それに対し、9月~10月ころに太平洋沿岸を北上し、南の方の海に再び戻ってくるカツオを「戻りガツオ」と言います。戻りガツオは脂がのっているのでトロカツオと言われます。

カツオはお刺身やたたきがおいしい

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カツオをおいしくいただくなら、やはり刺し身・たたきになります。カツオは鮮度が落ちると血生臭さが際立ってしまうので、なるべく鮮度がよいものを早めにいただくのがおすすめです。

カツオの刺し身・たたきにはにんにくや生姜、ネギといった薬味があるとより一層おいしいです。薄めの切り方にして、薬味たっぷりの刺し身でいただいたり、贅沢に少し厚めの切り方にするたたきもおすすめです。

カツオの簡単なさばき方の手順

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初心者でも簡単にさばけるカツオのさばき方をご紹介します。アジやサバなどと比べると手順がやや多く、難しそうに思う方もいらっしゃると思いますが、コツさえつかめば初心者の方でもカツオのさばき方はマスターできます。

簡単で早いカツオのさばき方を覚えれることができれば、他の魚をさばく難易度も格段に低く感じるでしょう。初めてカツオさばくという方は、下記の手順を確認しましょう。

さばき方の手順①うろこと頭の処理

出典:ライター撮影

まずは、かつおのうろこの場所を把握しましょう。カツオのうろこはエラブタの部分から胸ビレの先に側線沿いにあります。実際に手で触るとわかりやすいです。このかつおのうろこは最初の段階で処理しておくと、後の作業も楽で早いです。

また、皮を引く際にもうろこが邪魔になるので、最初にうろこを処理しましょう。この時うろこと一緒に頭も処理するのが、簡単で早いさばき方になります。

カツオのうろこは頭と同時に処理すると簡単で早い

出典:ライター撮影

カツオのうろこを頭側から手でなぞっていくと、胸ビレの先で終わっている部分があります。皮とうろこの境目に包丁を入れ、包丁を十分に寝かせて小刻みに動かしながら、硬いうろこを鋤取りながら進めていきましょう。

頭の切り方は、胸ビレの下をくぐるように進んだら、カツオの頭の付け根部分から腹ビレまでの一直線を切ります。
裏返して同様に切り、首の骨を断ち切り頭を落とします。

さばき方の手順②内臓の処理・水洗い

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魚の下処理は、内臓の処理や水洗いはとても重要です。魚特有の内臓の生臭さや、体表の汚れを落とすことにも繋がります。また、頭を落としたカツオからは大量の血が出てきます。

特に鮮度のよいカツオだと量も大変多いので、キッチンの汚れ防止にも気を配りましょう。カツオの肛門から包丁を入れて、頭側に向かって腹を切ります。その後、内臓を取り出し腹の中を流水でよく洗いましょう。

内臓の処理・水洗いで生臭さを軽減

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カツオの内臓は、頭を落とした部分にある胃袋を手でつかんで引っ張るだけで簡単に取り出せます。内臓を出した後、流水で洗う時には腹の中に残った内臓や血をよく洗い流しましょう。内臓の処理、水洗いが終わったらキッチンペーパーで腹の中や皮面をよく拭き取ります。

水気が多く残っていると、おろしたときに身が水っぽくなってしまう原因にもなるので、しっかりと拭き取りましょう。

さばき方の手順③背ビレの処理

出典:ライター撮影

内臓の処理が終わったら、次に背ビレの処理を行います。カツオの背ビレは3枚おろしにする際に邪魔になるので、3枚おろしにする前に処理します。また、カツオの背ビレ付近には硬いうろこがあるので、一緒に取り除きましょう。

この処理を行うことで初心者でも簡単にさばくことできるようになります。背ビレを付けたままおろそうとすると、さばきにくく失敗してしまう原因になります。

カツオの背ビレは除去必須

出典:ライター撮影

アジやサバといった魚は頭を落としてそのまま3枚おろしにできますが、カツオの場合は背ビレと付近の硬いうろこの除去が必須と言えます。切り方は、カツオの尾を左手で持ちながら包丁を逆刃にして尾側から包丁を入れます。

この時カツオの魚体を尾が手前に来るように持ちます。そのまま頭側に向かって包丁を進め、反対側も同じように切ります。そして背ビレを引っ張ると簡単に外れます。

さばき方の手順④3枚おろし

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ここまでくると、あとは他の魚と同じように3枚おろしにできます。ここまでの処理が簡単で早いカツオのさばき方のコツとなります。背、腹から中骨に沿って包丁を入れて3枚おろしにしていきます。

カツオの骨は比較的柔らかいので、軽い力で切り離せます。カツオの3枚おろしは、包丁に角度をつけずに真っすぐ切るのがコツです。慣れれば、一刀で四半身をおろせるようになります。

カツオは身が柔らかいので何度も包丁を入れない

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カツオの綺麗で早いさばき方のコツは、たくさん包丁を入れないことです。カツオの身はとても柔らかいので、一、二回でおろすようにすると身が綺麗に仕上がります。また、身を持ち上げすぎると割れてしまう原因にもなりますので、優しく扱うように心がけましょう。

また、鮮度が低下しているカツオは身割れもしやすかったり、身がより柔らかいので鮮度がよいカツオを選ぶのもポイントです。

さばき方の手順⑤骨・皮の処理

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カツオの骨や皮の処理方法をご紹介します。3枚おろしにできたら刺し身にするために、骨や皮の処理が必要になります。
おろしたカツオの半身には、背と腹の境目に一直線で小骨が入っているのがわかります。また腹骨も付いています。

刺し身にするには、この腹骨を鋤取ります。包丁で腹骨をすくうようにして動かすと綺麗にできます。少し大胆に鋤取り、大きく腹骨を除去するのがコツです。

腹骨を除去

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アジやサバといった魚と同じように腹骨を鋤取りますが、少し腹身を落としてしまうくらいで大丈夫です。ぎりぎりで腹骨を鋤取ろうとすると、失敗しやすいので注意しましょう。また初心者の方は大胆に鋤取るほうが早いので、もったいないと思わず切り落としましょう。

カツオのたたきにする場合には、腹骨を処理したら背と腹に分けて小骨を境に切り離し、そのまま皮を残しておきましょう。

カツオの皮の引き方を解説

出典:ライター撮影

多くのかたが難しいと感じる皮引きですが、ちょっとしたコツで簡単に感じるようになります。カツオの皮引きは長い包丁がおすすめです。包丁をまな板に当てたときに包丁の刃が隙間なくぴったりとまな板にくっついていることを確認しましょう。

カツオの半身を尾を手前に置き、小骨と平行に包丁を当て真っすぐ下に落とします。皮までは切らずにスライドするように横に移動して皮を引きます。

初心者でも簡単にできるさばき方の2つのコツ

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カツオは初めて触る方にとっては、難易度の高い魚です。しかし、さばき方の手順を知っていれば初めてでもコツはつかみやすいでしょう。また、魚をよく観察してみることが初心者の方でも簡単にさばけるコツと言えます。

カツオは大型魚ですので、キッチンやまな板に十分な大きさ、広さがあることを事前に確認しておきましょう。カツオの大きさに合わせた場所や道具も重要な要素の一つです。

①包丁の切れ味を良くしておく

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魚をさばく時には、包丁の切れ味も大変重要です。よく切れる包丁を用意しましょう。また、切れない包丁は無駄な力が入ってしまい、怪我の原因にもなりますので注意が必要です。カツオをさばく前に包丁を研いでおくとさばきやすくなります。

また、刺し身にするときにもよく切れる包丁が必要になります。切り方で刺し身の味にも大きな差が出るので、包丁の切れ味には特に気を配りましょう。

②用途に応じて包丁を変える

出典:ライター撮影

簡単にさばくコツは、用途に応じて使う包丁を変えることです。例えば、カツオの頭を落とすのに刃の短い小さな包丁を使っていては、作業も遅くなり難易度も高くなります。うろこや頭の処理には出刃包丁を使いましょう。

皮を引く際には刃が薄く長い柳葉包丁を使うなど、用途に応じて包丁を変えるとさばく時間も早いです。事前に使う包丁を確認しておくことも忘れないようにしましょう。

刺し身で食べる時の注意

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カツオの刺し身やたたきはおいしいですが、刺し身で食べる際に注意すべき点があります。それは、魚の身の中に潜んでいるアニサキスと呼ばれる虫です。誤って食べてしまうとシクシクとおなかが痛んだりすることがあります。

病院での治療が必要になることもあるので、特に気を付けなければなりません。よくスーパーなどでも注意書きされています。天然ものの魚は寄生虫の警戒が重要です。

寄生虫の目視確認

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このアニサキスは、白っぽい糸状の虫になります。3枚おろしにした際に身の表面をよく観察してそれらしいものがいないかチェックしましょう。アニサキスは肉眼でも確認できるので、目視による確認が重要です。

刺し身にするときの切り方ですが、不安な方は少し薄めに切って照明や天井の蛍光灯などに身を透かして確認することもおすすめです。まな板の上で見るよりも発見しやすくなります。

おいしいカツオの刺し身・タタキを食卓に

出典:ライター撮影

カツオのさばき方は、手順が多いですが順番に処理していけば初心者の方でも簡単にできるようになります。数をこなせばさらに楽しくなるでしょう。刺し身の切り方も自分の好みの厚さに切り分けることも自分でさばく醍醐味です。

自分でさばいたカツオの刺し身やたたきを食卓でいただくと、また違った味わいがあります。今回のさばき方の手順を参考にしてぜひチャレンジしてみてください。

niji_moo
ライター

niji_moo

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