アカムツの特徴は?生息地や水深などの生態と釣り方のコツをご紹介!

アカムツの特徴は?生息地や水深などの生態と釣り方のコツをご紹介!

アカムツは、ノドグロという別名を持ち、食べるとおいしい高級魚です。生息地は日本海側で、大きさは40センチほどあり、砂利場に群れで棲んでいます。アカムツの釣り方は、胴付き仕掛け・テンビン仕掛け・スロージギングの3種類あり、釣れる時期は通年です。

記事の目次

  1. 1.高級魚のアカムツを知ろう
  2. 2.養殖がしにくいアカムツの生態
  3. 3.海の宝石と呼ばれるアカムツの特徴
  4. 4.アカムツの釣り方は3種類
  5. 5.アカムツを釣って食べてみよう

高級魚のアカムツを知ろう

出典:写真AC

アカムツは、ノドグロとも呼ばれることが多い高級魚です。アカムツは海水魚で、生息地である水深200メートル程度の砂利場に群れで棲んでいます。高級魚と呼ばれる理由は、養殖がしにくく天然ものしかない点と白身のトロといわれるほどおいしい味です。

海の底にいるため、釣りにくいと思う人が多くいますが、時期に関係なく1年中狙えるターゲットでもあります。

養殖がしにくいアカムツの生態

出典:写真AC

生息地 北陸~九州の日本海側・関東の太平洋側・諸外国
生息する水深 100~200m
棲みか 砂利場に群れで棲んでいる
エサ 小魚・イカ・甲殻類
旬の時期 1年を通しておいしい

アムカツは生態についてわからない点が多く、飼育が難しいといわれています。飼育が難しいため養殖もしにくく、天然もののみが市場にでているのでアカムツの価値は高いです。もっとアカムツの生態がわかるようになると養殖が簡単になり、アカムツのおいしい味を年中楽しめるようになるでしょう。

生態①:生息地が広い

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アカムツの生息地は広く、日本国内だと日本海側の北陸から九州と太平洋側の関東付近にいます。フィリピンやオーストラリアにもいるため、国や時期にとらわれず、さまざまな場所で釣りを楽しめる魚です。

日本海側では商業での漁が多く、太平洋側では一般のアングラーが乗れる釣り船が多く出航しています。関東では千葉県の銚子・静岡県の福田・神奈川県の金沢八景から乗船が可能です。

生態②:水深100~200メートルにいる

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アカムツがいるのは、水深100から200メートルの中深場です。地形変化で凹凸のある場所を好み、水深150メートルあたりを回遊します。

アカムツは中深場釣りのなかでも浅い場所で釣れるため、船釣り初心者が挑みやすいです。中深場には高級魚が集まりますが、アカムツの味は高級魚のなかでも群を抜いておいしいといわれています。

生態③:砂利場に群れですんでいる

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アカムツは海の底にある砂利場を好み、群れで棲んでいます。2019年に新潟市の水族館が、国内で初めて撮影した「アカムツの泳ぐ姿」の動画は、「砂利場を好み砂利場に群れですんでいる」ということを証明しました。

アカムツは砂利場であっても、岩場の近くにはいきません。アカムツの群れは、群れにいるアカムツの数が数匹で少ないため、釣りあげるのが難しいです。

生態④:イカ・甲殻類を食べる

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アカムツは小魚のほかに、イカや甲殻類を食べます。アカムツは歯が鋭いため、エサをまる飲みせず、もぐもぐと噛むように食べるのが特徴です。釣りの仕掛けに食いついても、はずれてしまうケースが多いのは、アカムツの食べ方のせいだとされています。

釣りで使用するエサは、短冊切りのサバやカツオに加えて、ホタルイカや甘えびなどを使用すると食いつきがよいです。

生態⑤:1年を通しておいしい魚

出典:Unsplash

アカムツは1年を通しておいしい魚です。旬の時期は地方によって違い、生息地である日本海側でも県によって秋に旬をむかえたり、冬に旬をむかえたりします。県をまたげば、いつでもおいしい旬のアカムツを食べられるのです。

産卵期にあたる6~10月は浅瀬にくるため釣りやすく、子持ちのアカムツの濃厚なおいしさを味わえます。釣るのも食べるのもおすすめの時期です。

海の宝石と呼ばれるアカムツの特徴

出典:写真AC

見た目 赤い色と大きな目を持つ
大きさ 平均30~40センチ
成長速度 オスとメスで違い、メスが大きくなる
口の奥 のどにあたる部分が黒い
白身のトロといわれるほどおいしい

アカムツは身体的な特徴の体の色赤い色から、海のルビー・海の宝石などと呼ばれています。ノドグロという有名な別名は、口をあけるとノドにあたる奥の部分が黒いという特徴から、生産地の日本海側で付けられました。アカムツはオスとメスで成長速度が違い、オスは大きく育たずメスが体長30センチ以上になります。

特徴①:赤い色と大きな目を持つ

出典:写真AC

アカムツの1番の特徴は、体の赤い色と大きな目です。見た目から、赤いルビー・海の宝石といった呼び方があり、地方では大きな目からついた、キンメやメッキンといった呼び名もあります。

アカムツの大きな目は、鮮度を見わけたいときに有効です。黒目がきらきらと輝いているようにみえるものは、鮮度がよいアカムツだと覚えておきましょう。

特徴②:大きさは平均30~40センチ

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アカムツの成魚の大きさは、平均で30~40センチです。全国的にアカムツは1歳で体長が10センチほどになり、5年かけて30センチほど成長するといわれています。

成長と比例して、だんだん深い場所に棲むため、大きなアカムツを釣りあげるのは難しく、大きいほど価値も高いです。味は大きさに関係なく、小さくてもおいしい味を楽しめます。

特徴③:成長速度がオスとメスで違う

出典:写真AC

アカムツは、オスとメスで大きさを比べるとメスの成長がはやく、1年間で1から3センチほどの違いがあります。2003年に新潟県が発表したデータでは、アカムツが5歳になったとき、オスの体長は約18センチで、同じころのメスは約22センチでした。

アカムツの最大の大きさは50センチといわれますが、50センチに成長するのはメスのみです。

特徴④:口の奥が黒い

出典:写真AC

アカムツは口の奥の喉にあたる部分が黒いため、ノドグロという別名を持ちます。ノドグロは生息地である日本海側で呼ばれてる地方名でした。

いまではアカムツという本来の名前より、ノドグロという呼び名のほうが全国で知られていますが、口の奥の喉にあたる部分が黒いという特徴が周知されたのではなく、高級食材であるおいしい魚という意味合いが強いです。

特徴⑤:白身のトロといわれるほどおいしい

Photo by r-lab

アカムツは、白身のトロといわれるほどおいしいです。そのままでも、煮ても、焼いてもおいしく、 いろいろな調理方法で食べられています。釣れる時期や大きさは味に影響がありません。

1キロ数万円と値段が高く、普通のスーパーなどでは売られず、高級料亭に卸される場合が多いです。アカムツのおいしさや市場価値の高さから、赤身の高級魚であるキンキと比較されているのもよくみます。

アカムツの釣り方は3種類

出典:写真AC

アカムツの釣り方は、胴付き仕掛け・テンビン仕掛け・スロージギングの3種類が基本です。すべての釣り方で、100号以上のオモリ・オモリを支えられる2メートルほどの釣竿・電動リールを使用します。3つの釣り方で簡単なのは胴付き仕掛けで、釣果が高いのはテンビン仕掛けです。

釣り方①:初心者は胴付き仕掛けが簡単

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アカムツの釣り方の基本になるのは、エダスやオモリを使用する胴付き仕掛けです。胴付き仕掛けは、こまめな棚取りと底取りが必須ですので、焦らずゆっくり手を動かしましょう。エサは、少し大きめに切ったサバ・カツオ・ホタルイカがおすすめです。

ハリやオモリといったアカムツを誘う手になる道具は、シーンや状況によって変えられるように、複数そろえておきましょう。

胴付き仕掛けのコツ①:オモリには捨て糸を使う

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アカムツを釣るための胴付き仕掛けのコツは、オモリに捨て糸を使うことです。捨て糸の長さは1メートル前後がおすすめですが、産卵などで水深の浅い場所にいる時期なら2メートルほどの長さをとるのもよいでしょう。アカムツが底にいる場合の捨て糸は、30から50センチぐらいまで短くしてください。

胴付き仕掛けのコツ②:中オモリで食いつきアップ

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胴付き仕掛けに中オモリをつけると、アカムツの食いつきがよくなります。カワハギ釣りと同じ原理で、仕掛けが海の底に着いたら、中オモリの重さを使って仕掛けにたるみを出し、よりエサの動きを自然にみせましょう。潮の流れにエサがのるため、アカムツへのエサのアピール力が高まります。

釣り方②:釣果が高いテンビン仕掛けを使う

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テンビン仕掛けは、アカムツ釣りのなかで釣果が高いですが、棚取りが難しいため、釣りに慣れた上級者向きの釣り方です。ロッドワークはゆっくりが基本で、広く底を探るようにしましょう。アカムツ釣りのテンビン仕掛けは、大きな片テンビンを使用し、サルカンはつけず、軽めの仕様がおすすめです。

テンビン仕掛けのコツ①:ゆっくり丁寧に動かす

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アカムツ釣りのテンビン仕掛けのコツは、底でわずかに動く潮の流れに対応できるように、ゆっくり丁寧に動かすことです。テンビン仕掛けは、底に仕掛けが届いたら、ハリスが自由に漂い始めます。

漂わせ方が雑にならないように、自分の手で巻きながら、アカムツの食いつきを待ちましょう。リールは置かずに、持っているとヒット率が高まります。

テンビン仕掛けのコツ②:光でアピールする

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光でアピールすると、仕掛けにアカムツが寄ってきます。発光体は水中で光るライトや発光玉、エサに付けて発色させるタイプとさまざまなタイプがあり、仕掛けへのセットも簡単です。

潮が暗いときは夜光・明るくなったらピンクがアカムツに有効といわれています。しかし、アカムツ以外の魚へのアピールも強くなりますので、他の魚が多く釣れるときは、リズムや色を変更しましょう。

釣り方③:ジギング好きならスロージギング

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スロージギングは、アカムツ釣りの新しいスタイルといわれています。アカムツジギングには、スロージギング用の柔軟なロッドや中型のベイトリールなど、ジギング専用の道具が必要です。

ラインは低伸度を用意し、ジグはグローのセミロングやロングタイプを使用します。アシストフックをつけるなど、アカムツジギングならではの対策も必要です。

スロージギングのコツ①:のびにくいPEラインを使う

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アカムツを狙うスロージギングでは、のびにくいPEラインの使用がおすすめです。低伸度のPEラインなら深海に着いたジグを効率よく動かせますし、ロッドワークも少なくて済むため自分の負担が減ります。

強度のある編み方をしている点と、カラーわけされ一目で棚がわかる点も重要です。ラインを巻くとき、釣るポイントの海底までの距離の倍の長さを巻くのも忘れないようにしましょう。

スロージギングのコツ②:アシストフックを使う

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アカムツジギングでは、メタルジグの両端にアシストフックをつけるのがおすすめです。アシストフックは、口が弱くバラしやすいアカムツのキャッチ率をアップさせるために有効な手段で、アシストラインを長めにとって、アカムツの体をしっかりつかめるようにすると途中で逃がしてしまう確率が低くなります。

4本針など、複数のフックを使用するのもおすすめです。

アカムツを釣って食べてみよう

出典:写真AC

市場価値が高い高級魚のアカムツは、胴付き仕掛け・テンビン仕掛け・スロージギングの3つの釣り方で挑めます。少数の群れで海の底にいるので釣りにくいと考えがちですが、中深場のなかでは浅い水深場所を回遊しているため、船釣り初心者におすすめのターゲットです。

白身のトロ・海のルビーと称賛されるおいしいアカムツを、自分で釣って食べてみましょう。

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アカムツは白身のトロとも言われ、高級魚として知られています。脂がしっかりのっており、身が柔らかいのでどんな料理でも合いとてもおいしいです。そんなアカムツを釣った時の締め方からさばき方、おいしく調理するためのレシピをご紹介します。
haryumi
ライター

haryumi

チャレンジ精神だけは旺盛です。子供(0歳児)が成長したら、北海道の冷たく荒い海に挑みます。

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